2008/06/21

nhhmbase / OOIOO @ 渋谷O-NEST



nhhmbase企画「空欄に千とするコスモス」を見に行ってきました。

対バンはOOIOOにせんねんもんだい、特別ゲストとして中納良恵EGO-WRAPPIN)という顔ぶれで豪華でした。


最初はにせんねんもんだい

このバンドは以前見たことがあった。2004年の「ノイズのはらわた」っていうノイズイベントだったと記憶している。

4年ぶりになるわけだが、その間彼女らは自主盤をリリースして知名度が一気に上がった。

当時見た感想としては、ノイズと言うにはギター、ベース、ドラムのトリオ編成だし、叫んだりもするしでアヴァンギャルドトリオと言った印象、別段好きな音でもなかったのだけども、ギターの人がノイジーな音楽やってそうに見えない普通にきれいなお姉さんって感じだったので色んな意味で違和感とかすごさを感じました。

で、今回見た感想。何にも変わってなかった(笑)。
少しはうまくなったような気がしたものの、個人的にドラムのビートが全然だめで、4つ打ちのバスドラム以外が全然好きじゃなかった。(粒立ちが良くないと言うか)
1曲目はずっとイントロみたいな、何かが始まりそうで始まらないミニマルな展開の曲だった。
2曲目にテクノっぽいシーケンスフレーズが飛び散り、それに折り重なるようにギターが刻まれ、ベースも骨格を支えて、ドラムも縦ノリで刻む曲はちょっと楽しかった。
3曲目以降はもう全然覚えてない。とりあえずギターで音の壁が出来てて、ベースがなかなか動いて、ドラムがだだだだ、と言った構成で、悪く言えばどれも一緒で変わり映えがなく、単調でミニマル。
こういうのが好きな人には良いのだろうけど、そういうのも好きだったりはするんですが、正直ちょっと物足りない。

4年前も同じこと思った気がする。
まぁ、そういうバンドなんだと思います。

終わり際、「ありがとうございました、にせんねんもんだいでした」と言うかわいい声が演奏とのギャップとすごくて思わずにやりとさせられるものもありました。



お次がOOIOO

ボアダムスのメンバーとして知られるyoshimiが中心となって組まれたバンドで、もう10年くらいやってるかしら。

高校生の頃、多感だったのでボアダムスとか、ハナタラシとか、日本人のアヴァンギャルド系バンドっていうのも興味があったのだけども、お金がなかったし、当時はまだインターネット環境が手元になかったので情報が少なく、何がどうなのかが断片的な雑誌で得られる情報、店頭で見られる作品のタイトル程度しかなかったので購入には至らなかったものの、女性だけのグループと言う情報はずっと以前からわかってました。

昔、大学生の頃にネット上で知り合ったPOLYSICSファンの多感な子?からOOIOOのMDをもらったことがあったのだが、当時の自分はとにかくNew Waveの歴史という歴史を知り尽くしたいくらいに思い込んでる人だったのであまり聞きこむに至りませんでした。

結構最近、色々なCDをPCに取り込んでいた時に、小山田圭吾(コーネリアス)主催のKitty Records傘下のレーベル、TRATTORIA Labelのカタログ・オムニバス的なCD「PREGO! '97 VIEW-MASTER」に1曲だけOOIOOの曲「Right Hand Ponk」が入ってました。なのでその音の認識程度しかない状態で見ました。(ちなみにそのオムニバスには同じくボアダムスのメンバー山本精一のやっていた想い出波止場の音源も入っており、当時それは聴いていたので漠然としたボアダムスの人たち像っていうのはあったのです)

まず思ったのが、ドラムがものすごく良かった。
アイちゃんって言うドラマーだそうなんだけど、yoshimiがボアダムスでドラマーだっていうのを断片的に知っていたので、アイちゃんがyoshimiだと思い込んで見てました。
アイちゃん自身はボアダムスに関わったことはないらしく、ずっと勘違いしてみていたのがなんだか恥ずかしい気分でした。(知り合いのK.E.Iくん from VOVIVAVにそんなノリで話しかけたら訂正されてしまってこれがめっぽう恥ずかしかった)

とにかくタムの音、粒立ち、ビートがすごく良くて、それに乗っかるyoshimiの民謡、民族音楽、歌謡、ロック、アヴァンギャルドを行き来するような歌がリードし、全員でコーラスを取ったりする音楽で、ギターが疾走感を出したり、ベースが低音をしっかり支えていたりと、とにかく良かった。

声が重なるんだけど所謂ハーモニーにもなってない、掛け合いみたいな感じは聴いていて面白かった。
この人たちの音楽はきっとどこの国に行ってもウケるんだろうなーって思いました。
そういう、何か前提とかなくても楽しませられるような音楽性を持ったバンドではないかと感じました。

とても良かった。

メンバーみんな結構良い年齢に達してるとは思うのだけども、みんな素敵でした。
歳を帯びてきてもなお素敵って、ほんと素晴らしい。


ラストが企画者でもあるnhhmbaseでした。


nhhmbase(ネハンベース)を見るのは初めて。
知り合いのバンドが対バンしたりと普通にお友達だそうなのだが、自分は会ったことも聞いたこともなかったが、ここ最近名前をよく耳にするようになったこともあり、活躍している様子だからぜひ見ねば、と思い、対バンも良かったことも含めて今回のライブに臨みました。

4人編成で、ギターボーカル(フェルナンデスのストラトキャスタータイプのギターを使用、セレクターやボリュームなどを取っ払ったフロント、センターピックアップの直の音がダイレクトなギターを使用)、ベース(Fender Jazz Base使用、たまに歪みエフェクターを使ってた様子)、サイドギター(Fender Telecaster Thin Lineの近年のモデルを使用しており、ペダルには自分の位置から見えた限りではProco RATを使用している模様)、そしてドラマーと言った顔ぶれ。

個人的な感想だが、フェルナンデス使ってる人久しぶり見た。
手を加えている時点でもうフェルナンデスのギターではないに等しいのだけども、やはり国内で入門ギターとして誰しも一度は通るフェルナンデスだが、やはり高校生くさい雰囲気が出てしまうのは事実だったりするのだけども、あぁやって使い込んでいる姿はとても良かった。
自分はFenderのギターが好きだったりするのでそれらをいくらか所有しているが、国産の楽器も好きだ。なんせ安いし。そういうのを自分好みに作りこんで使うっていう姿勢はほんと良い。実際、余計な回路を取っ払っているせいか、音もストレートで音色もきれいだった。

このバンドの特徴はいくらかあげると「変拍子」「ポップ」「コード感が独特」「歌がさわやか」と言ったところ。

特に感じたのが変拍子で、ベースが和音を奏でていて独特のコード感、展開があるところでサイドギターのRATによる太く伸びたギターが入ってくるところが、トリオになった解散前の初期キング・クリムゾンを聴いているかのような、そんな感触すら感じました。トリオ期初期キング・クリムゾンが結構好きなので「好きな音が鳴ってる」感じでした。

とにかく和やかなムードでがっちがちなこともなく、つんとした表情は一切なく、MCもゆるかった。
そして演奏、曲もさわやかではあるものの良く練られた、展開の読めないポップ感覚でもってずいずい行くんで終始楽しかったです。

終盤に中納良恵EGO-WRAPPIN)が登場、2曲歌っていきました。

ちょっと曲のタイトルがわからないのだけどもよく聴かれる英語の歌と、THE BLUE HEARTSの「世界は僕らの手の中」を歌ってました。

nhhmbaseが演奏している時点でもう、普通の曲が普通でなくなってて、でもポップに聞こえるサウンドを出していて、不思議な感覚を受けました。
中納良恵も以前から歌がとてもうまい人だと認識していたので期待してましたが、見事なボーカルを披露してました。もっと聴きたかったなーとは思いましたが、まぁ、この日はゲストってことで、その程度でよかったのかもしれないですね。選曲の意外性も含めて面白かった。

途中ギターを置いて、ピアノボーカルに替わることもあり、楽器にこだわらずに変化自在なポップロックなバンドだなとも思いました。



そんなこんなで、今後のnhhmbase周辺のライブにも行ってみたいなと思わせる良いイベントでした。

3 件のコメント:

  1. お久しぶりです。
    お元気そうだね。

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  2. ぼちぼちですよ。
    っつうかここに現れるとは。
    何経由?ぐぐった?

    最近いかがお過ごしよ。
    まぁ、個別に連絡ください。
    アドレスの類は多分変わってない。

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  3. くりーんえあWeb経由です。

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