2008/07/28

Fender Mexico TORONADO

集合写真の後方真ん中に位置しているのはFender Mexico TORONADO(トルネード)です。

このギターはFenderの近年の機種の中でも珍しい機種です。

この機種は98年頃のデラックスシリーズとして新たに作られた機種のうちの1つで、同時期のモデルとしてはMustang後継機種と言われたCycloneがあります。
サイクロンはまだシングルコイル搭載で、ボディシェイプも一部に根強い人気があるMustang、Musicmasterと同系統などなど特徴があったものの、Toronadoに至っては他に類を見ないまったく新しいモデルとして生産されました。

強いて言うならJazzmaster、Jaguarの系譜にあるような丸みを帯びたオフセット・ウェスト・デザイン(使い方間違えてたら教えてください)が採用されてます。
が、ちょっと丸っこい、こっちは。それでいてちょっとずんぐりむっくり。しかもハムバッカーが2基。

Cycloneの初期モデルはシングルピックアップをフロントに、リアピックアップにハムバッカーっていう仕様だったのだけども、こっちはハムのみ。
しかもつまみが4つ、VolumeとToneの仕様で、ピックアップセレクターが付いてるあたりから、GibsonのLes Paulの系譜にあるギターと似ている。

でもルックスはFenderのコンポーネントギターだし、ネックの握り心地もFenderらしい感触。
ヘッドシェイプもFenderの伝統的な形にクルーソンタイプのペグが搭載されている。

Fenderらしさと、そうでない感触が共存している故に人気が低く、一部のマニアの間でしか受けてなかったせいか、何回かバージョンチェンジをしながら各種出しつつ、売れ残って(笑)いよいよ打ち切りとなったようです。

ちなみに自分がかつて調べ上げたところでは以下の機種が存在するそうです。
98~03年 Delux Series Toronado
広範囲のピックガード、Fenderらしいブリッジ メキシコ製
04~06年 American Special Toronado HH
小さいピックガード、TOMブリッジ
04~06年?Toronado GT HH
アメリカ製? L字ストライプ
04~06年 Highway1 Toronado
小さいピックガード、TOMブリッジ、1V1T仕様
2002年発表 American Special Toronado 亜種
P-90が載ってる小さいピックガード版
自分の言葉で述べている感覚が強いですが、5種類出ているうちの初期の機種を持っております。

この機種を使っている有名な人はミドリのVocal&Guitarの後藤まりこくらいかもしれません。(参考:YouTubeにて「ミドリ」検索結果
彼女はAmerican Special Toronado HHを使用しているみたいですね。


あとスウェーデン/フランスののバンド、Envelopesも使ってるみたいです。
Vocal、Guitar、Keyboardを担当するHenrik OrrlingがToronado GT HHを使っているみたいです。他の写真を見るとテレキャスターデラックスやRickenbucker Model600シリーズの何かもつ買っているみたいです。


Red Hot Chili peppersの「Can't stop」のPVにてJohn Fruscianteがほんの少しだけ弾いている姿も目撃されますが、レコーディングにおいては使用してないっぽいです。


あと、くるりと向井秀徳が共演した際の映像でも、向井氏がToronadoの初期型を弾いている姿が映ってます。


GO-BANG'S(ゴーバンズ)のトリビュートアルバムに参加の熊猫xiongmaoの「チェリーボーイ」には、このギターの音が実は使われていたりします。(っていうかこのギターをサポートギターの方に貸して、使ったとのことでした。)

気になる方はぜひ聴いてみてください。
(Fender Mex ToronadoとBig Muffの第二期版、通称「ラムズヘッド」のコピー物をエフェクトとして使ったとのことです。)

この機種は本数が少ない、見かけない、人気ないの「3ない」によって(笑)全然見かけません。
手に入れるのも一苦労です。

しかーし!
Gibsonのギターと作りが違うのでGibsonとも違った音が鳴る点、弾き心地がFenderのもの、弦が裏通しなので案外鳴りが良い(生産から10年を経ていることも関係しているけど)などと言ったメリットもあります。

Telecaster Deluxeは歴史がある為、再生産はされているものの値が結構張るんですが、こっちは見かけたらゲットしておけば!っていう程度の値段にしかまだ跳ね上がってないのである意味レアだし、ある意味でめっけもんギターです。

ライブで使えば目立つはずです。特にギター好きからしたら「何?!」ってなるはずです(ごく一部で)

そんなギターが大好きです!これはもう手放したくないギターです!(笑)

でもハムバッカー、あんまり好きじゃなかったりします。
今後要研究ですね。

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