2008/07/09

plingmin / トルネード竜巻 @ 青山月見ル君ヲ想フ

プリングミンのライブが青山にあるライブハウス、月見ル君ヲ想フにてあったので行ってきました。

対バンはパウンチホイール、京都のnabowaトルネード竜巻木村ひさしmyspace)、そしてplingminでした。

月見ルは4月のnenemレコ発以来だったのでわくわくさせて行きました。

あと、トルネード竜巻も、以前自主企画の通称「OK」って言うイベントを下北沢Queにて行っていた頃はちょくちょく見に行っていたのですが、一緒に行っていたトルネード竜巻ファンの職場の同僚が会社を辞めてからはあまり行かなくなってましたので、久しぶりに!ってことでこれも楽しみの一つでした。


なんか知らないけど表記が「plingmin」となっており、最近使われているカタカナ表記でないことから勝手に「インディーズ時代のラインナップ」みたいな気分で臨みました。

メンバーもなにも変わってないんで変化は実質ないんですが、デビュー前に一度月見ルにてライブやっているようなので、その縁で表記が英語だったのかもしれません。



最初はパウンチホイール・・・の前にビール(笑)。

月見ルはジョッキを凍らせているのでキンキンに冷えた樽生ビールが飲めるんでとにかくそれがおいしい!

ここ来たら(ここ来なくてもそうだけど)まずはビールに限ります。
このおいしいビールもお客さんが回ってくるとジョッキが追いつかなくなるので、最初から居る客が飲める特権なのかもしれないですね。

対バンをよく知らなくても最初から見ようっていう気が起きる、そういうライブハウスって素敵です。
・・・ビールで釣られてるだけと言われたらそうなんですが。



で、最初の出演はパウンチホイール

見た目がかっこいいっていうタイプのバンドではなくて、良い音楽を追求しているような歌が真ん中でしっかりしているロック/ポップっていう感じの音楽性でした。

特に自分の中で「きたこれ!」っていう感じではなかったのですが、ツアーを終えて帰って来たとのことで、猫の話のMCなどをしつつ愛を歌った歌を熱く歌ってました。

好感は持てたのは確かですが、どういう曲調だったか、見終わって数日経ったいま思い返すと全然思い出せません(笑)。
とにかくビールがおいしかった気がします(笑)。

楽器については、鍵盤の方がNord Stage73を弾いてました。
これ、すごく高い楽器なので、それを持っているっていうことがなんか良かったです。
ギターはストラトで、ギターボーカルの人はモーリス?のアコギとテレキャスター、ベーシストはジャズベースと言った感じ。

アコースティックギターが国産ギターっていうのは好感が持てますね。
高価な輸入楽器ではない、国産の楽器を大切に扱っているのかなとか思わされます。



お次が京都のnabowa

京都で活動しているそうで、ツアー中とのこと。
音源をリリースしたてでそれのツアーだそうです。

インストのバンドで、ミドルテンポ、スローテンポの曲がほとんど、悪く言えば「眠くなる」音楽なんだけども、とても美しい曲を演奏してました。

ROVO、NATSUMENのようなインストでどんどんアッパーになっていくタイプのバンドのファンが結構居る日本ですが、アッパーになっていくタイプのバンドではないので興奮するライブを見せるタイプではなかったです。

ただ、ヴァイオリンの旋律がとてもきれいでした。

月見ルに来た時からずっと座ってた後ろの席でゆったりと見させてもらったのでした。

そういえばジャンベで冒頭の曲のリズムを作ってました。ジャンベうまいって、音色が豊かでナチュラルな感じがするので(ロックの威圧感のようなものがない印象)結構好きです。
ボンゴやコンガなんかもうまい感じで入ってるバンドは聴いてて乗れるし、聞けるし、まったりもできるから良いですね。


お次がトルネード竜巻

2006年8月9日以来たぶん見てないんで2年ぶりくらいに見たのかも知れません。
1年以上見てないつもりだったのですが、今振り返ると相当見てないことがわかりました。
うーん、時の流れの速さ、恐るべし。

さすがに年月が経っているだけあって新曲が増えてました。

鍵盤プレイヤーであり、リーダーでもある曽我さんは以前はENSONIQ TS-10とNord Electroを使用していたのですが、今回はシンセサイザーっていうよりはMIDIキーボード的なTS-10に比べて小型のものを使用してました。そして傍らにラップトップのPCを配置してました。
打ち込まれたものをトラックとして流していると言うよりはソフトウェアシンセサイザーをMIDI鍵盤で操作していたのかもしれません。

ギターのフタキさんはいつもと同じ、ずっと使ってるFenderのストラトキャスター、エリック・クラプトンモデルでした。緑のボディにシールが点々と貼ってあるのが彼のギターのトレードマーク?で、レースセンサーが載ったモデルです。伸びと粘りがある音色で、ディストーションをかませた激しめの歪みとナチュラルトーンとを使い分けたプレイはいつ見てもとても良いです。
以前は曲によってはP-90ピックアップを搭載したEpiphoneのLes Paul Jr.を使ったりしていたのですが、今回はストラト1本でした。

ベースはこのバンドのサポートをずっとやっている御供さんmyspaceもあるみたいです。
ちょっと低めに構えたジャズベース弾いてました。

ドラム柿澤さんにボーカル名嘉さんは相変わらずといった感じでした。
と言うかこのバンドはバンドなりの音楽性が確立しているのと、売れっ子でもないのであまり時代の影響を受けずにマイペースにやってるので久しぶりに見ても劇的な変化があるわけでもない感じでした。
そこが嬉しくもあるし、悩ましいところなのかもしれません。

新作も「ふれるときこえ」っていう2枚目のアルバム以来3年くらい出てないので、もうそろそろ何か音源をリリースして欲しい次第ですね。

シングルにもなってる「言葉のすきま」からスタートして、途中でインディーズ時代の音源に収録されている「One note robot」、1枚目のアルバムに入ってる若干ファンキーなノリの「ユウグレデスカ」などをやっていた気がします。
あとは曽我さん曰く「テクノポップス」な新曲もやってました。「タリナリズム」って言ってたかしら。
リズムが足りない感じの曲で、人力テクノって感じの曽我さんのオルガンぴろぴろが印象的でした。
名嘉さんが「テクノポップじゃないの?」って訂正していてもお構いなしな感じも相変わらずでした。

このバンドについてこのブログでは初めて書くのでちょっとだらだら書いてますが、MCは基本的にリーダー曽我さんがずーっと喋り続けてて、名嘉さんは相槌打つか、たまに告知言うかと言った妙なバンドだったりもします。でも曽我さんのMCが聞けるとやはり「あートルネード竜巻だなぁ」って感じがします。

ちなみに先述の自主企画「OK」ではMCとして毎バンドセッティング時に出てきてマイクを離しません。(笑)
ライブ終わったあとの息が上がったAPOGEEを捕らえてMCしていたのがついこの間のように思い出されます。

また自主企画もぜひやって欲しい次第です。


お次が木村ひさし

クリンゴンの人ですが、クリンゴンは今活動休止中と言うことで、現在ソロで精力的にライブやってるわけです。

クリンゴンは音源を持っていて(っていうか売ってないはずだから多分まだ持ってるんだけど、どこにあるかわかんない)一時期よく聴いていたのでこの人が見れるっていうのもちょっとだけ楽しみなのでした。

クリンゴンも恐らく精力的に活動してたんでしょうね。
ファンが結構居る印象でした。

この人の歌はとにかく熱かった。
明日世の中がひっくり返るかもしれないから、今歌える歌を全力で歌っておきたいみたいなことを言ってた気がします。(違っていたらすいません)

知ってる曲はもちろんなかったんですが、とても良いライブでした。
ピアニストでありシンガーでもあるYANCYとちょっとダブる感じで、とにかく良いライブをやってる人でした。

ベースの方もプレベでチョッパーをうまいこと聴かせたりと見ごたえありました。

最後はギターでしんみり終わろうと考えていた様子ですが、しんみり終わるのはなんか良いムードになってきてたから嫌だねっていうような話をして、そのまんまセットリストになかったであろう曲で締めてました。こういうライブ慣れした人のライブのムードの作り方ってさすがだなーって思うし、初めて見た人も引き込めるのだから、やっぱりすごいなーって思いました。

また是非見たいです。


最後がプリングミンでした。

冒頭で勝手に言ってたように、ライブハウスの看板に英語表記で「plingmin」とあったりで「インディーズ時代のラインナップ?」っていう気分で臨んだのですが、冒頭から彼女らはやってくれました。

1曲目にインディーズ時代の1枚目「ミズノイズ」収録の「再生」をやりはじめました。

前回この曲を演奏しているのにやっと出会えて感動したのですが、またもや感動しました。
この曲は展開がめまぐるしいっていうよりは淡々としているミドル~スロウテンポの曲で、弦楽器隊3人のコードの微妙なずれが複雑なコード感と深さを与えているので聴いているとどんどん引き込まれます。
歌も言葉がたくさん詰まっているものではなく、じわじわと「再生」と言った感じです。(何が言いたいかもうよくわからない)

この曲の途中だったか、向かって左側のギターの新田くん(テレキャスの人)のストラップがはずれて片ひざ付いての演奏をしてました。手でエフェクターのON/OFFをしている図はちょっと大変そうでした。このバンドは演奏が複雑に入り組んでいる上、弦楽器隊3人の微細なエフェクト操作で多彩な音が詰め込まれているのでこれら操作がうまいことできないともなると、結構影響がありそうでした。

2曲目は確か「The time has come」でした。

雑誌「MARQUEE」vol.67にて連載が始まったプリングミンですが、そこでリーダーの酒井くんが言っていたんですが、プリングミンはジャムセッションをしながらアレンジを練っているとのことで、時期によって同一曲の別アレンジが豊富にあるとのこと。

この曲はまさにそれで、インディーズ盤「ミズノイズ」収録の「The flow at the time is quick」からアレンジ、歌詞を一部変えてメジャーデビュー盤の「yes,we are」に「the time has come」と変化があったりとずっとやっている曲のようなのですが、ここ数回でイントロが劇的にダンサブルに、かつ複雑な展開が加わっており、さらに変わっていく様子でした。

ダンサブルな四つ打ち(ドッドッドッドと四分音符でバスドラムが入るリズムのこと)にハイハットがツチャツチャと入り、途中からスネアが乗っていくっていうのもダンストラック的だったりします。

が、個人的な意見ですが、この曲の歌詞はどこか内省的で、明るい!っていうよりは不思議な魅力に満ちた曲なのであんまり過剰なアレンジを施さずに大切に演奏してもらいたい気がしないでもないです。
もちろんどうアレンジが変わろうがこの曲が持ち合わせる不思議な魅力はプリングミンが練り直している以上は不変だとは思うのでもちろんもっともっと変わって行っても良いのですが、ノれるけども「ダンスチューン」ではないなーって気がしてます。

その後が確か新曲を2曲ほどやってました。
恐らく秋~冬に出る1枚目のアルバムに収録されるであろう感じの曲で、アルバムのメインを張ると言うよりはつなぎの曲と言った印象でした。(好きなバンドの新曲ってアルバムの中の目立たない曲であってもシングルA面みたいな魅力を放っているのであんまりそういう風には思ってないんですが、わかりやすく言うとそんな雰囲気の曲でした)

その後が「泳ぐ声」だったかな。
この曲は前回やらなかったので、デビューしてからのライブで必ず演奏してきた「yes,we are.」曲順から少し解放されてさらなる発展と回帰をしながら練っているのかなと思いきや、「再生」と同系統の壮大なバンドアンサンブル曲をやられたんで、これも聴いてる側からしたら「やられた!」っていう感じでした。


その後だったか、MCを挟んでここ最後のエンディングテーマ化している「This World is yours」で締めでした。
この曲はアニメ「銀魂」のエンディングとして7月からオンエアーされており、発売が2008/08/06(水曜日)に決まってます。
アニメタイアップはそこそこ売れることが前例から伺えるため、プリングミンの出世作になるであるこの曲。

ヒットを狙うような目立ったポップな曲よりも一歩引いた感じの曲がとても魅力的なプリングミンの曲がエンディングっていうのはすごく合っている気がするのと、エンディング映像を見た限りではエンディングのちょっと儚い感じと曲の雰囲気がとても合っていてすごく良かったです。

ここ最近のライブで「flyの曲」とか自分がレポで書いていた曲がこれなんですが、発売が待ち遠しいものです。

パフォーマンスとしては、毎回そうですが、ベースが激しく動くラインのところでベーシストのひろやすくんが前に出てきます。
出てきた当初のメンバー間のにやつきがちょっと懐かしく思えてきました。
慣れてしまってもうにやつかないメンバーたち。

プリングミンの、ボーカル山ちゃんの声の魅力がたくさん詰まってます。



<おまけ>
プリングミン弦楽隊、ギタリスト2名の足元。

リーダー、酒井くんがよく踏んでるBOSS DD-20 "GIGA DELAY"。「泳ぐ声」での必須アイテムっぽいです。



そしてそのGIGA DELAYの隣にあるエフェクトボードの図。
以前はPROCO RAT2が置いてあった箇所にFulltone製のDistortion Proなる赤いエフェクターが入ってました。彼曰く、以前から持っていたそうで、新しく買ったわけではないらしいです。Fulltoneのエフェクターが2台あるエフェクトボード、お金がかかってます。うらやましい(笑)。



コードよりもアクセントとなるギタープレイをよくやっている様子の新田くんセット。

以前はBOSS BD-2 Blues Driverの無改造品がクランチ用か何かで置いてあった気がするんですが、今回はIbanez TS-9 Tube Screamerが設置してありました。音抜け改善の改造でおなじみ?のKeeleyなどの改造品が出回っていたりするTS-9、BD-2だったりしますが、そういうのは使わないのか?とかつて聴いてみたところ「なんか悔しいんでオリジナルのまんま」との回答をいただきました。高いしで、なんとなくわからなくもない。

あと前回?から導入されてるっぽいRoger MayerのVOODOO-BOOST。この位置に以前はExpandraなるディストーション?(ファズ?)があったのですが、音がぺなぺなだと以前から言っていてつかってなかったそうで、VOODOOにしたっぽいです。エクスパンドラの代替なのかは不明ですが。(さすがにセッティングまでは細かく聞いてません)



もう1枚、新田セット。

RocktronのDeep Blueなるコーラスエフェクターが登場してました。それと最初プリングミン見た時に「プラスチックボディにチープそうなエフェクターが置いてあった」印象があったPSKのPhaserが再登場でした。

本人曰く「ノイズはやはり乗ってしまうけども、エグいかかり方するから」使っているとのこと。
ARIONのStereo Phaserもエグエグなのでいつか試してみてくださいとかテキトーな進言しておきました(笑)。


0 件のコメント:

コメントを投稿