2009/10/17

DRIVE TO 2010 "ケラリーノ・サンドロヴィッチ ミューヂックアワー"

老舗ライブハウス、新宿LOFTにて開催されている「次の時代に飛び込め」と言わんばかりのイベント、「DRIVE TO 2010」のケラリーノ・サンドロヴィッチPresentsの日に行ってきました。



「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」と題されたこの日を選んだのではなくて、縁があってスタッフで入れてもらったのです。

この「DRIVE TO 2010」、自分の好きな80'sテクノポップ、ニューウェーブ、パンクらへんの人々が多く出演していて、はっきりいってどの日も選べない&結構な値段するので(3500~4000円くらい)ぱきっと全部諦めてました。

がしかし、スタッフで入れるとはほんと幸運。
つながりに感謝です。何繋がりかは後述。


顔ぶれは以下。
メインステージ
ケラ&ザ・シンセサイザーズ
KERA SOLO UNIT
ヴァージンVS(あがた森魚
緒川たまき
楽団健康(犬山イヌコ/みのすけ/三宅弘城/峯村リエ)
バー・ステージ
中山貴史 with LABSiCK Man-Machine Remix(from SKYFISHER)
バイナリキッドmyspace
征露丸X
マリリン&ジョン
アクマティックゴーゴークラブmyspace

この「DRIVE TO 2010」そのものにサエキけんぞうさんが関わってるみたいで、それもあってか80'sインディー、ニューウェーブ、ナゴムの匂いがする顔ぶれになってました。

ちなみに自分は中山さんバンドのベースを担当していたサラちゃん(SALADABAR悪魔のようなアイツ等)経由でスタッフとして撮影することになったのでした。人の繋がりって面白いですね。こんな機会に恵まれるなんて思ってなかったのでほんと感謝です。ありがとうサラちゃん!

中山さんも今年1月の自分が出たライブに遊びに来てて、その際に少し話したのを覚えてたみたいで良かったです。

その他出演者でも、征露丸Xのメンバーの杉山さん(ヤング100V、シンセサイザーズ等)も、自分が加入する以前のDORFと対バンしていたことがあったそうで、うっすら知ってたみたいでビックリしたりと、世の中の狭さを感じざるを得ない日でした。

とは言え出演者ではないので細々とフライヤー折込を手伝ったりしてリハを見てたりしました。


そんなわけでバー側を中心にレポです。

最初に見たのがアクマティックゴーゴークラブ。

今回初めて見たのですが、以前見たことがあったBoogie the マッハモータースと交流があったり、なんか初めて見る気がしない雰囲気のバンドでした。
で、出演者でもないし対バンしたことがある人がいっぱいいるわけでもないトコだったので居場所がない感たっぷりでやや不安だった自分に案外気さくに話しかけてくれたのがこのバンドでした。いやー、嬉しかったー(笑)。

鍵盤担当のぼーたんさん&夫のハヤシさん夫妻がフレンドリーで接しやすかったですね。アクマティックが初バンドだと言っているわりにとても堂々とした姿でライブやっていて、すごいなーと思いました。

曲は疾走感溢れるロックンロールで、少々エレクトロ風ながら肉体性のあるがっつりしたバンドでした。話によると弾いていたギターはキングブラザーズのマーヤからもらったとのこと。関西のパンク、ガレージの味も持ってるんですかねぇ。(キンブラ見たことないのであんまわかってません・・・)


「一応悪魔なんやけどな」なんて言いつつ、とても良い人たちでした。
対バンしたわけではないけど対バンしたような感触を与えるぼーたんさんのキャラクターが強い印象を残しました。
ありがとう!俺寂しくなかった!(笑)



裏では楽団健康が演奏してました。

楽団健康は、今日の劇団ナイロン100℃の前身と言える劇団健康のもじりで、劇団健康にも居た犬山イヌコさんらのバンドでして、往年のナゴム名曲カバーなんかやっててなかなか盛り上がってました。
イヌコさん、リハ姿がほんと初心者感があって(えらそうに言っちゃってすいません・・・)かわいかったでした!

個人的にばちかぶりの「産業」のカバーが良かったですね。
「クソ!食・ら・え!」から始まるこの曲はやっぱりインパクトでかいですね。
みんなでうんこ大合唱!
近年リマスター&ベストが再発されたりしたので馴染みの人も多いのか盛り上がってましたねー。


お次がマリリン&ジョン。

ジョンはJON(犬)でおなじみの「犬」ですね。
足漕ぎオルガンが怪しくドローンを奏で、それにジョンとマリリンさん(ex.有機生命体)が歌うっていう。

あんまり気合入れて見なかったのですが、3曲だけだったみたいです。
バースペースに怪しく薄暗く灯りがともり、ふっと現れてふっといなくなりました。


確かその頃、メインステージではA児ことあがた森魚さん率いるヴァージンVS(ヴァージンブイエスだと思ってたんですけど、ヴァージンブイズだったんですね。恥ずかしながらこの日知りました)がやっていたようなんですけど、リハで聴きたい曲聴けたので諦めてバー側に居ました。

彼の、インディーズレーベル「ヴァニティレコード」から出たソロアルバム「乗物図鑑」収録の「サブマリン」などやってたみたいですね。

Joy Divisionのshadowplayをオマージュして作られたと言われる(っつうかフレーズがまるまる利用されてる)その曲が程よくあがたさんテイストも出てて結構好きなんですけど、そのアルバムがヴァージンVSに繋がっているそうで、リハでもやってまして、聴きながら一人頭だけで踊ってました。

余談ですが、以前同じハコに出て対バン?した際にサインもらったのが「乗物図鑑」ですね。


そして征露丸Xです。

これ、ナゴムレーベルに属していたかっこいい変なバンドたちのコピーバンドで、しっかり白塗り&髪立て&仮装をしていて気合十分!
人生(電気グルーヴの前身バンド、エレクトロポップ&下品&白塗り&無駄にダンサーが多い等)の曲や空手バカボンの曲をやっていたような。細かくはその辺追求してないので(人生は大好きだけど)他はよくわからなかったのですが、MCのぐだぐだっぷりや雰囲気含めてとても楽しかったでした。

今もう誰もやってない(本人たちがやってないとか)バンドのコピーって改めて重要だなと思いました。

また、本家のケラさんとか居るライブハウスのステージの裏でやってるっていうのも大きな意味を持っている気がしましたね。


その頃だったかしら、KERA SOLO UNITやってました。
半アコースティックの、彼のニューウェーブではない側面の音楽性をにじませたようなおしゃれな感じがするサウンドで、ロングバケーション時代の曲なんかを披露してたっぽいです。

が、ロンバケ、1枚しか所有してない&大して聞いてないのであまり判別できず。
やはり熱心なケラさんファンの人がおなかいっぱいになれるメインステージだったのかもしれませんね。
勉強しなおしておこう・・・。


バー側、次がバイナリキッド。

バイナリは何回か名前だけこのblogにも出てきてるんですけど、音楽の趣味と世代で言ったらほんと被るやつ(主にヒロポ)ながら一回も見たことなかったので、このめぐり合わせに感謝ですね。

ちなみに以前見たのはメンバー2人バージョンの「あの頃のバイナリキッド」。
メンバーのって子が旅から帰ってきて無事バイナリ復帰っていう話だそうです。


見ての感想ですが、以前見たヒロポの「8bitゲーム音オケを流しながらパンキッシュなサウンドをやる」っていう基本は変わらないみたいでしたが、圧倒的に違う部分がありました。

それはギター担当のオリベ・U氏の超絶ギターテク!
ちょっとうまい程度だと「うまい」って書くんですけど、もはや「超絶」のレベルでうまく、スイープ奏法を駆使したシーケンサーのような流暢なフレーズやライトハンド、早弾き、あと・・・(ヤングギター的な)語彙がなくてなんつう弾き方かわからないものばかりでしたが、とにかく異様にうまかった。
メタル上がり、メタラーのギターでもあれだけうまい人はなかなか居ないのでは?っていうくらい弾きまくってて目が飛び出そうになりました(笑)。

打ち上げに混ざってたんですけど、ヒロポくんに「どこで知り合ったのだ?」と質問したら「秋葉原の路上でライブやってる頃に知り合った」とのことでした。恐るべし・・・。

あと、ヘイコックくんのドラムもなかなか繊細で8bit電子音とほどよいシンクロ率を叩きだしつつ、ちっこいパンダ面のがちょろちょろ動き回っては鍵盤(KORG POLY-800ってのがまた渋い)を弾いたり元気に歌ったり、パンツ脱いで投げたり、ヒロポに肩車されたりとやりたい放題でかわいかったでした。

あとヒロポくんの相変わらず威勢の無駄に良い煽りとパフォーマンスっぷりに、それに付き合うミシガンくんの普通っぷり(笑)に、バイナリ面白いなーと思ったのでした。

打ち上げで話した印象でもミシガンくん、とってもまともな人間な印象でした。


ナゴム本体の人たちと、ナゴムに憧れるヒロポ率いるバイナリの合流ってこともあってヒロポくん的に気合十分だったみたいで、田口トモロヲの「ステージでご飯ジャーに脱糞」っていうパフォーマンスの程度にどうやれば近づくかなどシミュレーションしまくっていた様子でしたが、持ってきたのはかりん糖に練乳、魚肉ソーセージなどなど(笑)。(魚肉ソーセージは客が持ってきたのかも?)
ミシガンくんのビニールごと魚肉ソーセージを食いちぎる姿は印象的でした。
あと練乳のかけあい?なども地味にダメージを追っていて面白かった(笑)。
(ノドが焼けるほどに甘かったみたい)

音楽に触れてませんが、個人的に名曲だと思ってるヒロポ主演の「カルトムービー」(さそり監督の自主制作映画)のエンディング&挿入歌として使われているテーマ曲なんかもやってて良かったですね。
(カルトムービーのレポについては先行公開@円盤の記事をご覧ください)



ケラ&ザ・シンセサイザーズ、有頂天の曲なんかもやってましたね。
改めてケラさんがいつになってもケラさんだっていう存在感を示してる姿はやや感動でした。(これまた熱心なファンではないので「やや」になってしまってるけど)

奥さんとなった緒川たまきを迎えて、ゆらゆら帝国の「恋がしたい」なんかやってたっぽいですね。
人多すぎて遠くから見てましたが、たまきさんキレイでした・・・!
(リハの時もそこらへんにひょいと座っている姿が美しすぎて何回か「おわああああ」となりました。なんとも言えない感じ)

しかし、現在は鍵盤が福間創さんなんですね。
P-MODEL聴き始めた頃、97年頃だったのでちょうど福間さんが在籍していた頃だったこともあり、本人目の前にするとちょっと上がりますね。
あれから10年は経ってるわけですが色白で若いですね。


で、シンセサイザーズに物凄く思いいれがあるわけではなかったことも手伝って、スタッフとして入った身での最大の仕事「中山さんグループを撮影する」に就きました。

中山さんグループ、さすがに「本日のメイン」の裏番組だったこともあって客はまばら。
よく見かけるIan(Call and response record)はバーフロア側に居ましたね。
Ian曰く、有頂天周辺はそんなに好きでないみたいで、ここ10年の現在進行形のニューウェーブ色のあるバンドが好きだと言う彼の趣味が出てるなと思ったのでした。

中山さん、お得意のYAMAHA RX-7を軸にはっちゃきさんのドラムとのツインリズムに、ベースはサラちゃん、あとは面識のない方ばかりだったのですが、全編ノンストップで次々と曲を叩き出してました。

はっちゃきさんのドラム初めて見たのですが、良いですね!
華奢な方なのですが、繊細かつ打ち込みとのシンクロっぷりも見事でした。

最後、止められてるのに自身がノッてきたみたいで(笑)、中山さんが「Music Non Stop」状態で何回か自身でアンコールを叩き出してました。中山さん、撮影するカメラ持ってる腕が疲れた!!!

しかし頑張って撮った甲斐があったのか、サラちゃんから良かったとの連絡を頂いて、頑張ったのが報われました。

あとから話を聞いたところ、ステージに立っていたバックコーラスの女性2人は、Skyfisher関連の人かと思ってたのですが、ただのサラちゃんの同僚だそうで(笑)
バンドやってみたいと日ごろから言っていたので誘ったと言う初心者2人だったそうな(笑)。
気さくな方たちだったのでバンドの人だと思ってたけど・・・。
ステージではノンストップ3~40分の間、かなり手持ち無沙汰な感じにしていたのが印象的でした(笑)。←それを狙ったっぽいですが


終わってから打ち上げに混ざり、バイナリの連中(主にミシガンくん、ヘイコックくん)にアクマティックのVocal氏あたりと雑談しながらビール呑みつつ、ビールを持ってケラさんに挑むヒロポを遠めに見たりしながら楽しみました。

ちなみに終電なくなって、朝までいるのかなとか思ってたのですが、バイナリ組はだいたい高円寺方面、自分だけ東京の南側だったので取り残された感が出たのですが、めげずに新宿のどこかに居よう・・・と思った末に、ふと「新宿URGAの深夜営業『スナックうるが』がWebに書いてあったような」と思い出して立ち寄ってみたのでした。

いやー、週末のイベントで良かった。
週末だけやってたみたいで(その情報だけ見逃してた)、見事スナックうるが初体験しました(笑)。
いつもライブハウスのスタッフとして接しているURGAの方々とだらだら呑むっていうのだったのですが、どっか見ず知らずのところで飲んでるよりはるかに安心感があって楽しかったです。

居合わせた新宿URGAロッカーズたちも初対面ながら、ジャンル違いながらも、同じライブハウスに集う同志で妙に会話が止まらない感じで楽しかったのでした。


そんな新宿の週末でした・・・。

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