こんにちわ。
このblog、ライブレポを出来る限りすべて書くという前提で自分自身臨んでいたのですけども、ライブ行きまくって疲れて、結果としてレポート書くのにも疲れてと、疲れと案件ばかり貯まって行く悪循環の中にあり、微妙なまま続けてる昨今ですが、思ったことは書けるうちに書こう!と言うことで、昨日見てきました東京BOREDOM 2010について、ざっくりとレポートを書きたいと思います。
古い記事はまた日を追って更新履歴記事にてお知らせしたいと思います。
もしくはRSSリーダーなんかで更新状況をうっすら見て居ていただけると幸いです。
東京BOREDOM 2010について今日、TOKYO NEW WAVE 2010なんつうコンピ盤がビクターエンターテインメントからリリースされたりと、東京のインディーズロックシーンが盛り上がっている・・・のかな?
いざ東京に居てライブハウス通いをしていると、どこも面白い企画が目白押しで、あれもこれもとチェックしていると1週間毎日ライブハウスにいけるくらいに充実している。
で、このTOKYO NEW WAVEはほんの一部分をピックアップしたものであって、それだけが盛り上がっているわけではないと思うんですね。(あと、NEW WAVEって名前が冠されてるけど、特に、所謂New Wave的なものと言うよりはポップなバンドばっかだし。みんな見たことあるし、良いバンドですが。)
もっと大義的に東京らへんのインディーズバンドのシーンってなんなんだろう、って思ったときに、もっと脈々と受け継がれ、かつ、脈々と活動を続けるバンドたち、それがライブをやっているっていう、その景色こそがそれであって、名前なんか要らないんじゃないかと思うんです。
色々カテゴライズすると所属が難しいバンドもいっぱい。でもそういうのが一緒に楽しめる、ポップと非ポップをいったりきたりできるエンターテインメント、これがライブハウスの醍醐味であって、そこにカテゴライズっていらないと思うんですね。
東京BOREDOM、東京大学の駒場キャンパスの多目的スペースを借りての2日間開催、お昼から20時頃までの8時間くらいの長丁場、参加バンド数も多数、種類も雑多ながらも「ちぐはぐだけど、どれも面白い」と言ったライブハウスの拡張版のようなナイスな企画。
以前からライブハウス2つ(渋谷LUSH、HOME)を借り切ってやっていたものには足を運んだりしていたのですが、ここんところは手作りフェス的な感じで大々的にやっていて、今回は自身のライブと初日が被ってしまったので1日目は残念ながらパス、2日目だけ足を運びました。
2日目の見たライブ、ざっくりレポート。この日の最初がFar France(myspace)だったのですが、前日の自身のライブの疲れが残っていたので日中ゆっくりしていたら見事お昼過ぎになってしまい、自転車でいける距離だと余裕を抜かしてたら世田谷区で見事道に迷いまして、たどり着いた時にはYOLZ IN THE SKY(myspace)が終わって、SuiseiNoboAz(myspace)がやってる最中でした。
初日の写真を、現地で物販などしていたと思われるPerfect Music Staffのblogにて見て「人が多いなー」と思って臆していた部分もあったのですが、いざ会場に着いてみると、そんなにきっつきつでもなく、むしろ程よい距離感で見れる、そして盛り上がってるなーと思える盛況ぶりが伺えました。
SuiseiNoboAzはライブは2回くらい見て、結構かっこいいなーと思ってたので、レコードショップでCDを買って音源でも聴いていたこともあり、「あの曲だ!」と言う記憶とのリンクもあって楽しかったです。CD音源は向井秀徳氏がプロデュースで、彼のスタジオで録音されたという話なので、その筋の音が得意な人からしたらCDでもなお一層楽しめるかもしれませんね。個人的に向井サウンドと言うか、Number Girlは避けてたのでそこに感動は一切覚えませんが、ガレージ感ある音がライブとの差にもなってて良いと思います。ライブでは程よいポップさが浮き出ていて、トリオなのに分厚いサウンドも相まってとても聴き応えがありました。
あと、何が良かったかと言うと、会場の天井が結構高く、低音が結構響いた点ですかね。ライブハウスでもある程度の音が出るような機材がもちろん設置されてますが、ライブハウスと、今回のホールじゃ大きさが異なります。また違った響きで聞えたのも面白かった。もちろん彼らの演奏も熱いものでした。もうちょっと最初から見れてば良かったと、入口でスタッフをしていたツジマリコちゃん("チーム変態"っていうイベントを企画していた女性大生の子です)の「(YOLZが)かっこよかった」っていう言葉を聴いたあたりから、中に入っての音の響きを聞いたあたりで強く自覚しました。
で、初見のowllightsを休みつつ見ながら、次の前野健太とDAVID BOWIE(myspace)たちまでうろうろしたりして待ちました。
今振り返って見るとどういう音出してたのか、申し訳ないけど忘れてしまっている。総じて聴いてきた音がとてもかっこいい音に響いたのは覚えてるんだけど、非常階段で相当忘れさせられた(笑)。なので、またいつか、見に行きたいです。
前野健太とDAVID BOWIEたち(myspace)。この編成で見るのは2回目、前野さん自体は映画「ライブテープ」を見たのを抜けば3回目と回数は少ないですね。
客からの歓声(と言うか「フォォー!」っていう奇声)に「うるせえな」と言って交わしたりとMCも面白かった(笑)。歌声は相変わらずとてもきれいで良かった。
タカミが参加しているバンド、Emotional Ticonの初だか2回目のライブで対バンしたことがある二胡の吉田さんの演奏も実に良かった。Bassの方がフレットレスのJazz Bassを弾いていたのだけども、それも良かった。Vibe系エフェクトをかました前野さんのエレキギターの音も実にかっこいかった。
SUPER DUMB(myspace)は以前も東京BOREDOM(ライブハウス編)で見たんだかなんだか忘れたけど、2回目。
音響系エフェクト処理を巧みに使ったスロウなレゲエ系の音楽性で、こういうダブっぽいのを生バンドでやってるのってあまり見ないし(居るのかもしれないけど、自分がいくライブハウスではあまり見かけない)、こういうところにこういうバンドが居るのが良いですね。ほんとふり幅が広い。先述の、この場所特有の低音の響き方がすごく合ってて、お腹に響くようなベースラインが最高に良かった。新鮮味で言ったらCreation RebelとかNew Age Steppers聴いてるような感じなので目新しくはないんだけど、とても心地よかった。忠実な感じと言ったら良いかしら。
s-explode(myspace)の頃はちょっと疲れが出てたのでちらちら見つつ、座ってたり。
その次に見たのがHB(myspace)。
その次に出た"のうしんとう"とHBの出順を勘違いしていたのと、前日に人と話していた情報がごっちゃになってて、ツイッターについつい「のうしんとうかな?パーカッションがかっこいい」とかほざいてしまったのだが、誤解を招くものだったので削除しておいた。(どなたかのツッコミがもちろん入りました。失礼しました)
しかし、前知識なかったので名前こそまちがえたものの、結構前で見てたのですが、右手に立ってる女性のパーカッションがとても凄い。どう凄いって、手で叩くボンゴの連打がとにかく凄い。
ドラム(&グロッケンなど)、アプライト・ベース(&エフェクト)、そしてパーカッション担当の3人編成の女性トリオなんだけども、メロディを奏でる楽器が居ない編成ながら、ベースのペダル操作で、オクターブ上のメロディが絡みつくようなプレイをして緩急をつけつつ、バスドラを踏みっぱなしでビートを刻みながらグロッケンが2台絡みつくゾーンがあったりと、メロディを奏でる楽器が(一応)ない編成とは思えない展開と密度の濃い演奏で感動した!
聴く人を選ばないダンスミュージックといったところだろうか。かれこれ6年活動されているようだけども、初めて知ったので、自分の行動範囲、知識量も狭いものだなと改めて思いました。
続いてのうしんとう(myspace)。HBと入れ違いで思ってた分、ちゃんと記憶の上書きが必要だと思って構えてみてたのですが、HB見終わって疲れがまた出てきたのでちょいと見て休んでました。
序盤はリズムボックスを鳴らしながら生演奏を絡めて行く感じで、後のほうが生ドラムで演奏していた。
やはりななめ見していたので記憶が薄い。でもリズムボックスがかっこよかった。
デラシネ(myspace)は遠くから見てました。遠くから見てたら会場で会ったデロッピードロッピー(myspace)/ランランランズ(myspace)の耕太郎が最前列のモッシュゾーン辺りからひょっこり持ち上げられてかわかんないけど、笑顔で顔が現れたので笑った(笑)。
最前列、非常に盛り上がってた。モッシュの嵐。そこに飛び込む体力0なので、耕太郎見て笑ってました。
Alan Smithee's MAD Universe(myspace)。
この頃、相当へたりだしてたので座ったりして端で見てたんですけど、音だしの時点で鍵盤が物凄いプレイをしていたのでちょっと期待してみてました。
しかしながら、鍵盤がずば抜けてすごいとかっていうプレイよりは、バリトンギター(って見てるときは気付かなかったのですが)、鍵盤(がBassも兼ねてた)、ドラムのトリオが調和と抑制を効かせながら演奏している感じでとてもかっこよかった。
弦のエレキベースでは出ないような図太いベース音をベースアンプから出してたみたいで、硬い音質が良かった。
and young...(myspace)は何気に見るのが3回目と、関西のバンドなのに見てる回数が多い方ですね。
別段and young...を見に行った、っていうわけでもないのに3回。この偶然と、曲の雰囲気を覚えてるせいもあって、自分の中では意外に楽しめた。と言うかとてもよかった。改めて、とてもかっこいいバンドだと今回気付きました。
ベースレス、ツインギターで、片方がVocal、ドラムが女性のトリオ。
しかしトリオのバンドが見事にみんな凄い。トリオのバンドやりたくなってくるくらいトリオのバンドがどれも素晴らしい。
音作りが良い塩梅なのか、ベースレスだけども不足は特に感じない。と言うか曲が良い。曲が良いし、バンド演奏も良い場合に、勢いがあるわけでもないんだけども、ベースがなくても満足できるんだなーっていう感じがこみ上げてきて感動しました。and young...のVocalの方が「東京大学に来れることがあるなんて思ってもみなかったので、また大学に呼んでください」って言ってて笑った(笑)。
ふくろ(myspace)。
ふくろを最初見たのは昨年末の秋葉原GOODMANの多数バンドが出演するイベントのラストの方だったんですけど、その時は財布から1万円放出して「ドリンク(売り上げ)の最高記録作ろうぜ、みんな飲めよ」と言っている姿が印象的過ぎて、結局時間がなくてさっぱり見れないと言う結果だったのですが、ついこの間対バンしまして。(記事が追いついてない・・・) その時は無力無善寺だったんですけど、ちょっとトラブルがあって見る側も演奏する側も多分100%な状態じゃないものだったと思うわけです。それでも物凄いかっこいい演奏だったのですが、この日は東京BOREDOM。改めて見させていただきまして。
比喩も微妙なのですが、個人的にKing Crimsonの「RED」っていう、トリオ編成で分厚い畳み掛けるような演奏が聴ける作品がすごく好きなんですけど、それに似た分厚さ、めまぐるしさ、そしてバンドのグルーヴ感があって、かつ現代的でもあり、とにかくかっこよかった!
さすがにこの日は「飲めよ」みたいな発言は出てこなかったのですが、とにかくかっこよかった。CD欲しかったけど、この前にアルケミーレコードの音源どれでも1000円っていう張り紙に引かれて2枚CDを買ってしまったのと、ここんところ支出が多いので、我慢しました・・・。CDはまた今度。
そしてラスト前を飾るのがtacobonds(myspace)。
tacobondsは2回くらい対バンしたっけな。忘れたけど。とにかく久しぶりに見たくて仕方なかった。
メロディが印象的っていうタイプのバンドではないので、ポップミュージック贔屓の傾向が自分にはあるので日ごろライブハウスに見に行くバンドの多くがポップさが高いバンドが多いんですけど、tacobondsの東京BOREDOMにかける思いがツイッターなど通じてひしひしと伝わってきていたので、すごく期待して待ってました。
彼らの思いと会場の"ふくろ"で盛り上がったボルテージとが合致して物凄い状態になってた。モッシュでぐちゃぐちゃ、何人も担ぎ上げられてダイブし、the morningsのVocalは御輿みたいにして運ばれていったり(笑)。光景が既におかしな状態になってた。
演奏も本当に充実してた。このイベントの趣旨そのものと言うか、なんというか、魂のようなものを感じた。感動した!
CDを買おうか迷ったのだけども、今の音を聴きたいのだと思って、次回のライブを見に行くことにして、CDは上述のように、我慢した。(ほんと最近出費が酷い!)
しかし、tacobonds久しぶりだったのだけども、Bassのゆっきー氏がとてもガーリー度がアップしていて、会場をうろうろしている時に「自分の知らないどれかのバンドで出演する人かな?それともただのスタッフかな?」程度に思ってみていたのだけども、ステージに立ってる姿を見て初めて彼女だと認識してびっくりした。雰囲気変わりすぎwwww しかし、かわいい女子がアンダーグラウンドなインディーロックを奏でてるって言うギャップが既にかっこいいですね。と言うかtacobondsがとにかく最高だった。色々かっこいいバンド出てる日だったけど、バンド部門?じゃ文句なしに1番かっこよかった。
ノイズの帝王 非常階段2日間の大トリを務めるのは日本が世界に誇るノイズの帝王、非常階段(wikipedia・Alchemy Records Web site)。
79年頃、パンクムーブメントがまだまだ続く頃から活動を断続的に続ける世界初のノイズバンドと言われてるバンドですよ。とにかくうるさいのと、昔はゴミ、汚物を撒き散らす、会場をずたずたにするわで頻繁にライブが出来るバンドではないこともあってか、近年はちらほらとしかやらないっぽいんですけど、突然段ボール(myspace・wikipedia)の蔦木栄一さんの追悼ライブで見れたり、JOJOさんのソロを何回か見たりと、その長い歴史の断片は見たことがあったのでした。が、会場がすごいことに!みたいな「昔の話」のようなライブは特になかったのですが、今回は非常階段側の気合が入りまくってて危ない匂いがぷんぷんしてました。
で、ライブですよ。JOJOさんの始まりを告げる叫びでノイズスタート!
自分は撮れなかったんですけど、とにかくJOJOさんがギターで最前列のやつらを殴る殴る(笑)。さすがに怪我すると思ったのかわからないけど、ネック側で何回もべしべしギターを振りかざしてる様は食らってない身からすれば爽快なくらい(笑)。
その後、ステージを降りてネック側を持ってボディ側を振り回して客を始末していくJOJO(笑)。こんなにギターで人殴ってるのはSid Viciousのベース振りかざしてる映像以外ではローマの休日くらいです(笑)。
よくわからんおっさんもダイブしたり(ステージ側から出てきたのでスタッフかメンバーかと思ったのですが、ただの客だそうですね・・・)、もみくちゃな中、会場中を走ってギターを振り回すJOJO、危険な笑みを浮かべてギターを(武器のように)構えるJOJO(笑)。どこぞかで小便も放出したそうだけども、量があまり出なかったというツイートをtwitterで見てしまった。
ステージから一番遠い台のところに上って客を煽りまくるJOJOを横目に、ステージ上のインキャパ組の様子を見に行くインキャパ大好きっ子ぷりを無駄に発揮した画像がこれです(笑)。
やがてネックが折れたSGが運ばれてきてJOJOさんもステージに復帰、バットの先にマイクをくくりつけた凶器を振りかざしつつ、本来愛用していると思われるGibson SGがハードケースから登場、ギターノイズもインキャパ&ドラム&JUNKOさん悲鳴に混ざってノイズの壁も熱くなった頃にはステージ前がモッシュ、ダイブの嵐で物凄かった。
終盤、インキャパシタンツのライブでよく見ている小堺さんのダイブも凄かった。いつもはだいたいフロアに下りてきてモッシュ状態になって、それをかき分けて小堺さんがどっかに消えてライブ終了っていうことが多いのだけども、この日はみんなが小堺さんを受け止めて小堺さんが人の上を転がる状態に!
小堺さん、結構背も高く、かつ、結構大柄な人なので壮絶でした。こんな光景を見る日が来るとは思わなかったです。
危なく、かつ、うるさいノイズの帝王のライブは終わったあとみんな何故か笑顔と言うのもやっぱり凄い。説得力が違うと言う言葉でも説明がしきれないライブだった。
尿の出が悪かったことについてか、アンコールのような歓声の響く中でのJOJOさんラストMC「来年までおしっこ貯めとくわ!」とのこと!
東京BOREDOMを振り返って2ステージでセッティング時間を省くことで円滑に、かつたくさんのバンドを息切れすることなく見られるっていうこととか、日ごろバンド活動する人たちがスタッフとなって、色んな音楽/ライブハウスを愛するボランティアたちが助け合って作ることとか、色々な情熱が作り上げた熱いイベントだったなと思いました。2日目しか見れてないけど。
ツイッターでスタッフ側の感想なんか見ていると「来年のことなんて考えてないくらい燃え尽きた」的な話題も上がってますが、また気が向いたらやって欲しいですね。渋谷LUSH、HOMEの規模でも良いので。とても素敵な企画だったと思います。スタッフの皆さん、お疲れ様でした。そして出演者もみんなかっこいいしで、最高だった!
もっと体力つけて楽しむ時に楽しめる人間になりたいですね(笑)。最近疲れすぎでどうもだめです。