2009/04/22

小山絵里奈 @ 渋谷7th Floor

小山絵里奈のライブが渋谷7th floorにてあったので行って来ました。

フランスでの日本人ライブフェス「SONORE 2009」に出演、帰国後初のライブとのことで、フランスでの刺激がどのような形で出るのか、そしてその後は制作期間を設けてしばらくはライブ活動を休止すると事前に告知されていたこともあって、ちょっとの間の見納めと思い、足を運びました。



対バンは神森徹也森ゆにaCaeでした。

その他の日の顔ぶれを見る限りで月見ルと似てるなーって思ってたんですが、月見ルのブッキング担当が7th floorに移ってきたとのことで、それで共通点が見出せたみたいです。



最初が森ゆにさん。

彼女はビンジョウバカネで鍵盤&ボーカル、活動休止後に同じくビンジョウバカネの永野氏が平行してやっているAPOGEEにサポート鍵盤で参加していたものの、ここんところ抜けてソロ活動をしてるみたいです。

ビンジョウバカネにAPOGEE、いずれもトルネード竜巻の下北沢Queでやっていた企画「One Night Robot,Kicks The Rock」、通称『OK』に出ていたので見たことがあった次第で、この日出演者の中で唯一小山さん以外で声を知ってる人、と言う認識だったので「ソロでどういう感じなんだろう」と思い楽しみにしておりました。

結果から言うと、ビンジョウバカネはアコースティックギターの男性2人が居て、3人のコーラスが生きてると言った感じでしたが、ソロになってより彼女の声色の良さ、ソングライターとしての良メロディが感じられるような、なかなか良い雰囲気のものでした。

女性の内面を描いたような歌を歌う女性シンガーって結構多くて、「あぁ、やっぱりそういうアプローチか」って思うことが結構あるんですが、彼女はもうちょっと日常的な感じの歌を歌っている印象でした。そっちの方が聴きやすいので良かったです!

あと、彼女、すごくピアノがうまいです。
1曲くらいピアノイントロを長くやってるのがあったんですが、頑張ってピアノ練習してきたんだろうなーっていう年輪を感じるものがありました。(とは言ってもまだ若い方ですが)

MCで、リハ終わってから7th floor(建物7階だから7th floor)のベランダから渋谷を見下ろしていた、とのことでした。
ラブホテル街のど真ん中にあるビルなので、色んな人が行きかう様子が見れて飽きなかった、とのことです。

とても暖かな気候だったから、にぎやかな街を静かに見下ろすのも楽しそうですね。



次が神森徹也。

彼も、今回のライブ以前から名前は知っていた人でした。

と、言うのも、多感だった10代の頃に彼がデビューして、CMか何かで見たのを記憶してます。
ニット帽をかぶってて、レミレミ言いまくる人、っていう認識。

色物?な歌を歌っても、一発あたっても消えてしまうのだろう、とか当時ポップスをあれこれ聴いては思っていたんですけども、やめる人ももちろんいるけど、やり続けてヒット曲とかなくてもなんらかの形になっていき持ち味を磨いていく人も居て。

彼もそんな持ち味を磨き続けて今に至る人のうちの一人かもしれないですね。

そんな記憶の片隅に居た人をあえて見に行こう、とはなかなかならないんですけど、小山絵里奈の対バンで見れるっていうのも面白いめぐり合わせだなぁ、と思いながら楽しみにしておりました。

感想から言うと、声が高いなーと(笑)。

レミレミの頃から声は高い印象があったのですが、やっぱり声が高い。

あと、声が高くてふわふわしているのとは裏腹に、いつもはアコースティックギターを持って弾き語りしているそうですが、この日はエレキで、軽いバンド編成(サポートにベース、ドラムを向かえてのトリオ)でやっていたわけなんですが、コード感がさわやかで、どこかシティポップ的な、そんな香りのするアレンジでなかなか良かったです。

いまいち言いたいことが言えてませんが(笑)、思ってたより良かった、ってことです。

ギターも音だし時点でライトハンドかましていたりと、しっかりとしたテクがあるのだなぁと思わせる瞬間がちらほら。
「あまりエレキは弾かない」とのことだったけども、ストラトのトーンは結構良かったです。

MCにて、少ないお客さん(この日は全体的にお客さんが残念ながら少なかった)に話を振ったりと距離感の近い、ステージ慣れしたやりとりが見れました。弾き語りとかでやっていることもあってかそのへんの塩梅はうまいなと思いました。

上述の「レミレミ」も披露、唯一知ってる曲をやったー!っていう小さな喜びがありました。
レミレミ、ふざけた歌なのかと思ったんだけど、まぁ、確かにサビ前から「レミレミ」が始まって、サビ?まで「レミレミレミレミ」と言い続けるのはふざけてるっちゃふざけてるけども、その言葉が続いていく様が自然で、彼のユニークな楽曲の性質が見て取れました。

CMで聴いた程度じゃ「レミレミ言いまくる」しか印象がなかったんですけど、そういう一面が見れた収穫は大きかったですね。



次が小山絵里奈。

まずはセットリスト。
  1. marimbon
  2. merry go round
  3. little things
  4. 月影乙女
  5. monster's birthday

いつもやっていたLazy Bonesでのライブに比べて持ち時間も短かったので曲数も少なかったです。

この日の顔ぶれはいつもの小田島伸樹さん(ギター)に、平井ペタシ陽一がパーカッションにて加わってました。


小山さんもペタシさんとやるのは初めてだった、とのことですが、ライブ後に聞いた話では、日ごろ聞いている音楽のリズムの感覚とちょっと違うからどうやったら良いかわからなかった、とのことでした。

歌い手(およびダンサー)が引っ張っていって、それにあわせていくタイプのリズム楽器のようで、ポップス感覚でアラビアンパーカッションを使うと結構難しいみたいです。
聞いた印象としても拍子がとりづらそうな印象です。

歌と、演奏の調和をおそらく常に念頭において、自宅で作成してきた出来合いのオケを流しながら歌うことでは表現できない音楽の表現を追い求めているであろう小山さんの探求が感じられた今回のライブでした。

できばえとしては正直良くはない印象がありましたが、2nd Album「NOMMO」が完成し、内面と向き合いつつも次なる、持ち合わせのポップさをいかなる形で外に出していくかの模索が始まった予感を感じました。

しばらくライブは行わないとのことですが、どこまでもAltanativeな作品を送り続けることを期待しつつ、次のアクションを待ちたいところです。



次がaCaeでした。

Vocalを務める大崎正徳さんを中心としたプロジェクトだそうです。
詳細は一切知らなかったのですが、今調べてみました。

個人的に、前者3組で満足してしまったのでかなり気を抜いて聴いていたので細かいことは全然覚えてませんが、ギタリストの方(Gibson ES-335と思われるギター使ってた)がラップトップも用意していて、エレクトロニカ的なグリッジノイズ交じりのシーケンストラックを鳴らしたりしてました。

基本はアコースティックなサウンドで、力の抜けた歌がやさしく柔らかい印象のグループでした。



帰り際にLazyBonesの主でもあった方とお話したり、小山さんとお話したりしつつ帰りました。

LazyBonesは関内にての営業を終了しましたが、それに続くお店を現在準備中だとか。
上大岡あたりで準備しているか諸問題で停滞してるとのことで、新たなるナイススポットのオープンが待ち遠しい次第です。


以上、リニューアルして居心地が良い(と言っても久しぶりに行った&2回目だったけど)7th floorの小山絵里奈ライブでした。

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