2008/06/30

PARA @ O-WEST


ボアダムスのメンバーとして知名度が高いだけでなく、数々のバンド活動、ソロで活躍する山本精一さんが率いるPARAのライブを見に行きました。

山本精一さんが関わっているライブは今までPhewPhew Wikipedia)がボーカルのパンクバンド、MOSTのライブを数回、それとアルゼンチン音響派を迎えてステージを行ったROVOのライブを1回見た程度で、PARAは今回が初めてでした。

今度のROVOのライブに行く予定でいるため、予習ではないけども、PARAではどういう音を出しているんだろうと言う興味から今回見に行きました。どういう音楽性かは特に、言葉では読んだけども音では聞いたことはありませんでした。



ちょっと余談ですが、山本精一を知ったのは中学生~高校生頃にディスクユニオンによく行っていたんですが、そこにおいてあったビデオ「水道メガネ殺人事件」が気持ち悪いと言う話をクラスメートとしていた頃でした。

絆創膏やスーパーのちらしのかけらが入ったVHSの作品で、ごみ入りビデオにしか見えなかったので衝撃が強かったです。(もちろん当時興味本位で何かを買えるほどお金がなかったのでいまだにどういう内容の作品かは知りません)

めぐりめぐって今日彼のステージを見る機会に繋がっているというのも思い返すととても面白いなと思っております。



この日の出演はoak9dw、そしてPARAでした。

チケットはoakさんとこで予約できたんで取り置きにしておきました。



最初がoakでした。

ドラムはブンブンサテライツの方だそうで(と言ってもブンブンも名前しか知らない)、ベース&ラップトップの人との2人組だそうです。

今回はサポートとして女性のギタリストが居ました。

個人的に、あんまり面白くなかったです。
ちょっと激しめのインストって感じで、ひげがもじゃもじゃしていて長い髪をざっくりと縛り上げた猛者みたいな雰囲気の男性が暴れながら叫んだり、ベースをブリブリと弾いたりと言った感じでした。

ラップトップとのシンクロを計りながらビートを刻むっていうスタイルだったんですけども好きな感じではなかったです。

女性ギターはテレキャスターカスタムを弾いていて、カスタムはかっこよかったんですけど、どうもこの手のギターの弾き方と言うか、その女性の弾き方と言うか、全然好きじゃなかったでした。



次が9dw

ファンク、ブラックミュージック、ソウルミュージックが主体となったような雰囲気の楽曲で、ポップで都会的でありながら記号的な雰囲気の映像の投影をバックに踊れるロックを演奏していました。

インストの音楽も色々と好きなのはあるんですけど、どうもこのバンドの音楽性もあんまり好きな感じではなかったでした。

縦のノリがはっきりしており、ダンストラックとしてはなかなかクオリティも高くてよかったのですが、もう少し横ずれのあるバンド感がある方が自分にはしっくり来るみたいでした。


お次がPARA

PARAはとても良かった。好みに合ってたと言うか。

現ボアダムスのメンバーでもある千住宗臣のドラムがリズムの真ん中(と言っても1ドラム編成だが)になり、ギター2名、キーボード2名でポップなフレーズをとにかく繰り返し、徐々にそれぞれのずれで持ってバンドの音が流れていく方法で演奏しているようでした。

ベースレスだけども鍵盤の片方がベースを担っているようで、ベースなんだけどもベースだけでない音で2人のキーボードが絡み合うサウンドも面白かったし、ギターの絡み合いも気が付いたらずれていくっていう具合で、淡々としているのだけどもとにかく踊れるようなビートが生まれてました。

目の前で俳優の浅野忠信もノリノリで踊ってました。(彼、千住さんのファンっぽいですね)

あまり説明がしようないのでこのくらいにしときますが、とてもPARAのライブは楽しかったでした!

2008/06/29

Private Army @ 原宿Bonobo


原宿Bonoboっていう小さなバーでPrivate Armyとしてライブやってきました。

対バン?って言う感じではないんですが、出たのはコマイヌバンド「銀河」のVo.のソロ別名儀→栄養循環系バンド「やうぶんず」の「さけぶえ師匠」、それとあがた森魚さんでした。

この建物、意味不明な「リカリスイ」なる看板がついてますが、bonoboとは一切関係ないそうです。
うわさによると、この建物が以前は「リスイ」さんによる「リカー」屋だったとのこと。
真偽は不明ですが、bonoboで働いていた女性は「意味不明だ」と不思議がってました。

あと、この建物のすぐそばには探偵○ァイルでおなじみ?の探偵事務所、○ル・エージェンシーがありました。探偵○ァイルをよく見ていた頃、記者が自社の前で悪ふざけしている映像とか見ていたのでどこかで見たことあるなーと思っていたら、全然知っている場所でちょっと驚きました。
原宿と言うよりも千駄ヶ谷寄りだそうです。
原宿から歩いたら15分くらいかかりました。かなりの僻地です。




あがたさんなんて、普通にCD買って好きで聞いてた時期があったくらいで、そんな人とお会いできるっていうのが何より嬉しかったのですが、あがたさんのWebの予定を見てもbonoboの話が書いてなかったので「ほんとは来ないのでは?」とか勝手に疑ってました。

結果として来たんですけど、バンドメンバー間で(一応まじめな)話し合いをしていたら彼の出番を見逃しました。
ほんと信じられないです。すごく楽しみにしていたのに・・・。
なんで、今年の目標?はあがたさんのライブを見に行くことに決めたのでした。

彼の帰り際に一緒に写真は撮ってもらいました。
嬉しかったんですが、悔しさが勝ってて引きつった顔になってるんで顔はCASIOの古いサンプラーで修正させていただきました(笑)。


我々としては、スタジオみたいな狭い部屋だったのでジャムセッションしながらバンド演奏をしました。
正直な話、プレイヤー側からしたらなんかだんだんバンドとしてのバンド感がずれ始めているなーと感じつつ演奏していたのでしっくり来ませんでした。

でもドラマーのサーくんのビートが良かったので救われました。



あがた森魚さんの時間に出る予定だったコマイヌさんはかろうじて見れました。

女性2人で、坂本龍一のラジオ番組、Radio sakamotoにも出演したことがあると言う人たちで、音楽やってます!っていう雰囲気よりは、もっと(良い意味で)普通の若い女性って感じの人たちでした。

エレクトロニカ的な電子音にトランペットだったり、溶け入るような声だったりが入り乱れた穏やかな音楽でした。とても心地よかった。



あと一組出たとのことですが、残念ながら見れませんでした。

とにかくボノボっていう場所は変な場所で、集まっている人の年齢も広いし、ジャンルも入り乱れているし、人種もばらばら(外国人がたくさん来店してた)でした。

夜も更けた時、Anthony Bisset(from San Francisco, USA)なるピンクのスーツを着た(良い意味で)馬鹿なアメリカ人が自作パッチシンセサイザーとTB-303、TR-606の演奏をしていました。
これがものすごく良かった。
自作パッチシンセがとにかくものすごく変で、ダンストラックをその場でさっさかリアルタイムで創出するアンソニーの芸術性の高さがとにかく秀でていて、みんな楽しそうにセッションして遊んで夜を明かしました。

アンソニーとはその夜呑んだり、喋ったり、柿の種与えたりと絡みましたが、日本語がまだまだ喋れないカタコトだったんですけど、言葉を超えてとても優しい人柄がにじみ出ており、アホだけども、なんだか温かかったのでした。

アンソニーをどっかで見かけたら仲良くしてやってください。
・・・って俺が言うことじゃないけど。

最後にアンソニーとうちのバンドメンバー、けんたの2ショットでも載せておきます。
モミアゲが特徴のアンソニー。
ピンクのスーツ着て自転車を転がしながら思いっきりこけてたアンソニー。

コマイヌさんも撮りたかったけど、静かな演奏だったので邪魔できなかったんで撮りませんでした。

また機会があったらbonoboに遊びに行きたい所存です。

2008/06/25

2008/06/25(WED) 新代田店


食した二郎:小ラーメン 豚増し(750円)+鰹節(50円)

<感想>
この日、代官山UNITの系列であるSALOONにてバンドメンバーのmacoちゃんが主催するDJイベント(パーティー?)があった為、遊びに行く前にちょっくら新代田二郎に寄って食べてきました。

結論から言うとものすごいうまかったんですが、うまい&おなかいっぱい過ぎてその後のイベントが一切楽しめませんでした(笑)。

何か、その後遊びに行くっていう前に二郎を食べてはいけないなと改めて実感致しました。

前回の新代田はおまけがついていたのでビジュアルが派手ですが、今回は安定感のある状態で出てきました。

新代田店は何回もこのblogでも紹介していますが、店主さんと顔なじみになると特に、にんにくを入れるか
入れないかを聞かれなくなります。
その代わりに店主さんがだいたいいつもと同じ状態にして出してくれると言う、にんにく入れたくない日が仮にあったとしたらちょっと戸惑うような、そんな店主さんの気遣いがあります(笑)。

この後デートで、とか、翌日大事な商談が・・・っていう顔なじみの人はもう、取引先に二郎の話までして了承のうえで話を進めないとだめかもしれませんね。でも、その話が盛り上がって取引先ともうまく行って、二郎仲間まで出来たってなったらこれはもう一石二鳥ではないかと思います。(ただの妄想です)

とにかく濃厚で、鰹節を別に押さえておいたのだけども入れ損ねそうになるくらいのそのままでの完成度が高く、箸はどんどん進みました。

基本的にプレーンで食べる→味がしみていない上層部を楽しむ→かき混ぜて味がしみこみ出した下の方の麺を楽しみつつ、豚を食べる→全体攻略に入る→鰹節投入して味の変化を楽しみつつ→完食っていうコースを決めて新代田を楽しんでます。
この最後の方の鰹節を入れるタイミングを逃しそうになるくらいの集中力を出させるおいしさっていうのが実に素晴らしい。

今回も最高においしかったです。

2008/06/22

TOKYO DIONYSOS @ 小岩eM SEVEN


web上で知り合った方が「M.A.S.F effector」の製作者で、この日ライブに出るとの話から遊びに行きました。

目的としてはその彼が作るノイズマシンを買いに行くことでもあったのですが、以前Emotional Ticonをライブに誘ってくれたMr.SAKAIも出るとのことで楽しみ2倍みたいな気持ちでした。



しかし、この日勘違いしていたのが、ノイズマシンの販売も行うとの情報からノイズイベントだと思っていたのですが、ノイズイベントではありませんでした(笑)。

簡潔に言うと、速い、重い、えげつないバンドが出る企画でした。




最初のバンドがTRIKORONA。

4人組のバンドで、Vocalが全体的にボエボエ言ってる感じで、とにかく高速で畳み掛けるような演奏でした。
結構かっこよかったです。

個人的にギター弾いてる方がVOXのPhantomを模して作られたPhantom Guitarsのモデルを使用していた点がツボでした。


足元の写真も押さえましたが、ビンテージ、及び高級エフェクターがずらりと並んでおり、それらからたたき出されるノイジーなギターワークはなかなか見ものでした。

が、正直どのときに何使ってるのかがわからないくらい演奏が早くてノイジーだったんで、あんま実感はわきませんでした。



次がsongs from thousand downfal

持ち込み機材としてアンプ、キャビネットがとにかく巨大で大掛かりでした。

編成がギター、ベース、バイオリン、鍵盤、ドラムスでみんな椅子に座っていると言った様子。

始まる前に企画者の一人でもある酒井さんから聞いていた話によると、god speed you! Black emperorをさらに重くしたようなバンドだとのことでした。
gsy!beはまぁまぁ好きなのでちょっと期待してみてました。

ざっくりどんなだったか言うと、インストで、とにかく1曲にじっくり時間をかけて(30~40分くらい)演奏をすると言った感じでした。

悪く言えばものすごく退屈したんですが、この同じフレーズを静かに、ずっと引き続ける精神力と芸術性の高さはものすごいものでした。

こういうのに抵抗ない人が見たら絶対飽き飽きしてしまうだろう、と言った感じでしたが、「じっくり」の度合いが半端ないバンドでした。

ただ、とにかく低音がすごく出始めてからはハコ自体が震えるようなものすごい響きだったので、この低音は共鳴するものが少ない野外でやった方がこのバンドには合っているのではないかなとも思いました。

あと、みんなして座ってドラマー側を向いて鬱々と表情を殺して弾いているんで、ライブとしては見ていて面白くはないです。

芸術性の高さ、静けさと轟音のハザマをどう楽しむかがこのバンドのキーかもしれないですね。

こういうバンドがまだ居て、かつ活動をしていて、身近で見られるっていうのは貴重だと思いました。
その手の音楽が好きな人にはとてもお勧めなバンドでした。

しかし前に出たバンドとのギャップがものすごかったです(笑)。



次が主催の一人でもあった酒井さん主体のバンド、200%でした。

以前はletelete名義で女性と2人編成で向かい合ってノイズを奏でていた酒井さんでしたが、この日はボーカルで、3人編成のバンドでした。

全体的に高速ブラストビートで休む間もなくドラムが叩かれ、ギターもうねり、酒井さんが吼えまくると言った内容でした。

MCで結構疲れるとか言っていたのだけども、それでもあのえげつないボーカルをやり続ける力は実にすごい。
とにかくかっこよかったです。

うるさい、速い、汚いサウンドが好きな人にはうってつけのバンドでした。

酒井さんのキャラクター性がMCで急に出てくるのもギャップがあってなんだか面白かったでした。(笑)

前のバンドとのこのギャップも激しかったです。




お次がdot[.]でした。

このバンドはベース、ギター&フルート、鍵盤にドラムの編成でした。

お香が焚かれ、ライブハウスに良い香りが流れつつインストを演奏するっていう雰囲気でした。(?)

前の前に出たsongs from thousand downfalとジャンル的には似ていて、曲が長くてじっくり演奏するタイプでした。

正直な話、この辺でだいぶ疲れてしまってどういう音楽だったかあまり覚えてません。



この後悲鳴endonと出る予定だったんですが、疲れたので帰りました。

endon見たかったので残念ではありましたが、一人で見に行って、その以前の長い演奏を見ていて結構くたびれていたのと、翌日普通に仕事がありがぶがぶとお酒を飲むわけに行かなかったのとで時間の使い方がうまくいかずで泣く泣く帰りました。

最後に買ったノイズマシンを載せておきます。


セカイノナインボルトで取り扱いがあるので流通しだしておりますが、作っているのはそういうのを作ってそうに見えない普通に若い男性でした。

ねじが3箇所出ているのだけども、そこを触れると電気が通っており、指を伝って電気が発散されるみたいで体調、人によって音が変わると言う偶然性が高いノイズマシンです。
なかなか使いこなすのが大変な機材ですが、今後なんらかの活動で実用できたら良いなと考えております。

こういう自作変態マシンとしてはとても安い部類の価格設定なのでぜひみなさん、手にしてみていただきたい所存です。

2008/06/21

nhhmbase / OOIOO @ 渋谷O-NEST



nhhmbase企画「空欄に千とするコスモス」を見に行ってきました。

対バンはOOIOOにせんねんもんだい、特別ゲストとして中納良恵EGO-WRAPPIN)という顔ぶれで豪華でした。


最初はにせんねんもんだい

このバンドは以前見たことがあった。2004年の「ノイズのはらわた」っていうノイズイベントだったと記憶している。

4年ぶりになるわけだが、その間彼女らは自主盤をリリースして知名度が一気に上がった。

当時見た感想としては、ノイズと言うにはギター、ベース、ドラムのトリオ編成だし、叫んだりもするしでアヴァンギャルドトリオと言った印象、別段好きな音でもなかったのだけども、ギターの人がノイジーな音楽やってそうに見えない普通にきれいなお姉さんって感じだったので色んな意味で違和感とかすごさを感じました。

で、今回見た感想。何にも変わってなかった(笑)。
少しはうまくなったような気がしたものの、個人的にドラムのビートが全然だめで、4つ打ちのバスドラム以外が全然好きじゃなかった。(粒立ちが良くないと言うか)
1曲目はずっとイントロみたいな、何かが始まりそうで始まらないミニマルな展開の曲だった。
2曲目にテクノっぽいシーケンスフレーズが飛び散り、それに折り重なるようにギターが刻まれ、ベースも骨格を支えて、ドラムも縦ノリで刻む曲はちょっと楽しかった。
3曲目以降はもう全然覚えてない。とりあえずギターで音の壁が出来てて、ベースがなかなか動いて、ドラムがだだだだ、と言った構成で、悪く言えばどれも一緒で変わり映えがなく、単調でミニマル。
こういうのが好きな人には良いのだろうけど、そういうのも好きだったりはするんですが、正直ちょっと物足りない。

4年前も同じこと思った気がする。
まぁ、そういうバンドなんだと思います。

終わり際、「ありがとうございました、にせんねんもんだいでした」と言うかわいい声が演奏とのギャップとすごくて思わずにやりとさせられるものもありました。



お次がOOIOO

ボアダムスのメンバーとして知られるyoshimiが中心となって組まれたバンドで、もう10年くらいやってるかしら。

高校生の頃、多感だったのでボアダムスとか、ハナタラシとか、日本人のアヴァンギャルド系バンドっていうのも興味があったのだけども、お金がなかったし、当時はまだインターネット環境が手元になかったので情報が少なく、何がどうなのかが断片的な雑誌で得られる情報、店頭で見られる作品のタイトル程度しかなかったので購入には至らなかったものの、女性だけのグループと言う情報はずっと以前からわかってました。

昔、大学生の頃にネット上で知り合ったPOLYSICSファンの多感な子?からOOIOOのMDをもらったことがあったのだが、当時の自分はとにかくNew Waveの歴史という歴史を知り尽くしたいくらいに思い込んでる人だったのであまり聞きこむに至りませんでした。

結構最近、色々なCDをPCに取り込んでいた時に、小山田圭吾(コーネリアス)主催のKitty Records傘下のレーベル、TRATTORIA Labelのカタログ・オムニバス的なCD「PREGO! '97 VIEW-MASTER」に1曲だけOOIOOの曲「Right Hand Ponk」が入ってました。なのでその音の認識程度しかない状態で見ました。(ちなみにそのオムニバスには同じくボアダムスのメンバー山本精一のやっていた想い出波止場の音源も入っており、当時それは聴いていたので漠然としたボアダムスの人たち像っていうのはあったのです)

まず思ったのが、ドラムがものすごく良かった。
アイちゃんって言うドラマーだそうなんだけど、yoshimiがボアダムスでドラマーだっていうのを断片的に知っていたので、アイちゃんがyoshimiだと思い込んで見てました。
アイちゃん自身はボアダムスに関わったことはないらしく、ずっと勘違いしてみていたのがなんだか恥ずかしい気分でした。(知り合いのK.E.Iくん from VOVIVAVにそんなノリで話しかけたら訂正されてしまってこれがめっぽう恥ずかしかった)

とにかくタムの音、粒立ち、ビートがすごく良くて、それに乗っかるyoshimiの民謡、民族音楽、歌謡、ロック、アヴァンギャルドを行き来するような歌がリードし、全員でコーラスを取ったりする音楽で、ギターが疾走感を出したり、ベースが低音をしっかり支えていたりと、とにかく良かった。

声が重なるんだけど所謂ハーモニーにもなってない、掛け合いみたいな感じは聴いていて面白かった。
この人たちの音楽はきっとどこの国に行ってもウケるんだろうなーって思いました。
そういう、何か前提とかなくても楽しませられるような音楽性を持ったバンドではないかと感じました。

とても良かった。

メンバーみんな結構良い年齢に達してるとは思うのだけども、みんな素敵でした。
歳を帯びてきてもなお素敵って、ほんと素晴らしい。


ラストが企画者でもあるnhhmbaseでした。


nhhmbase(ネハンベース)を見るのは初めて。
知り合いのバンドが対バンしたりと普通にお友達だそうなのだが、自分は会ったことも聞いたこともなかったが、ここ最近名前をよく耳にするようになったこともあり、活躍している様子だからぜひ見ねば、と思い、対バンも良かったことも含めて今回のライブに臨みました。

4人編成で、ギターボーカル(フェルナンデスのストラトキャスタータイプのギターを使用、セレクターやボリュームなどを取っ払ったフロント、センターピックアップの直の音がダイレクトなギターを使用)、ベース(Fender Jazz Base使用、たまに歪みエフェクターを使ってた様子)、サイドギター(Fender Telecaster Thin Lineの近年のモデルを使用しており、ペダルには自分の位置から見えた限りではProco RATを使用している模様)、そしてドラマーと言った顔ぶれ。

個人的な感想だが、フェルナンデス使ってる人久しぶり見た。
手を加えている時点でもうフェルナンデスのギターではないに等しいのだけども、やはり国内で入門ギターとして誰しも一度は通るフェルナンデスだが、やはり高校生くさい雰囲気が出てしまうのは事実だったりするのだけども、あぁやって使い込んでいる姿はとても良かった。
自分はFenderのギターが好きだったりするのでそれらをいくらか所有しているが、国産の楽器も好きだ。なんせ安いし。そういうのを自分好みに作りこんで使うっていう姿勢はほんと良い。実際、余計な回路を取っ払っているせいか、音もストレートで音色もきれいだった。

このバンドの特徴はいくらかあげると「変拍子」「ポップ」「コード感が独特」「歌がさわやか」と言ったところ。

特に感じたのが変拍子で、ベースが和音を奏でていて独特のコード感、展開があるところでサイドギターのRATによる太く伸びたギターが入ってくるところが、トリオになった解散前の初期キング・クリムゾンを聴いているかのような、そんな感触すら感じました。トリオ期初期キング・クリムゾンが結構好きなので「好きな音が鳴ってる」感じでした。

とにかく和やかなムードでがっちがちなこともなく、つんとした表情は一切なく、MCもゆるかった。
そして演奏、曲もさわやかではあるものの良く練られた、展開の読めないポップ感覚でもってずいずい行くんで終始楽しかったです。

終盤に中納良恵EGO-WRAPPIN)が登場、2曲歌っていきました。

ちょっと曲のタイトルがわからないのだけどもよく聴かれる英語の歌と、THE BLUE HEARTSの「世界は僕らの手の中」を歌ってました。

nhhmbaseが演奏している時点でもう、普通の曲が普通でなくなってて、でもポップに聞こえるサウンドを出していて、不思議な感覚を受けました。
中納良恵も以前から歌がとてもうまい人だと認識していたので期待してましたが、見事なボーカルを披露してました。もっと聴きたかったなーとは思いましたが、まぁ、この日はゲストってことで、その程度でよかったのかもしれないですね。選曲の意外性も含めて面白かった。

途中ギターを置いて、ピアノボーカルに替わることもあり、楽器にこだわらずに変化自在なポップロックなバンドだなとも思いました。



そんなこんなで、今後のnhhmbase周辺のライブにも行ってみたいなと思わせる良いイベントでした。

2008/06/20

小山絵里奈「NOMMO」

坂本龍一がJ-WAVEにて隔月で放送を行っている番組「radio sakamoto」内のデモテープ募集のコーナーにて紹介され、彼に「面白い」と認められたことがきっかけでデビューを果たした小山絵里奈の2枚目のアルバム「NOMMO」が完成、配信のみでのリリースとして2008/06/25に発売となりました。

先日の小山絵里奈 GROWING DROPS meetingに参加したメンバーとしてその後も小山絵里奈の活動にうっすら関わってたりすることから、先行試聴をさせて頂いたきました。

リリース直前でのレビューになってしまいますが、リリース後もどたなかの目にこの記事が留まり、ダウンロードのきっかけになればと思いレビューさせて頂きます。


小山絵里奈については先日書いたblog記事「V.A/Happy Holidays! by commons」にも記しましたのでここでは割愛させて頂きます。

なお、今回のアルバムに収録された楽曲のことについては先日書いたblog記事「小山絵里奈 GROWING DROPS meeting」にて触れているのでここでも割愛いたします。

あわせて過去記事もお読みいただければ幸いです。


先にも触れたように、このアルバムはまずCDでのリリースを行わず、配信のみで新作をリリースすると言うスタイルを取るとのことです。

ライブ音源、アウトテイク、未発表曲をiTsunesなどのオンラインミュージックストアにて販売するケースは多々聞かれますが、全くの新譜を配信のみでリリースと言うのはなかなか斬新なことです。

インターネット環境が整い、かつPCで音楽を楽しむと言った生活スタイルを持っている人でないとまず入手することがないことからしたら、CDをリリースして店頭に置いておくと言うことをしないのはなかなかリスキーなことでもあります。

所謂「ジャケ買い」と言う、音楽ファン特有の行動に繋がらないのも弱点です。(参考:ジャケ買い はてなダイアリー

店頭に大量に置いておくことは、新たな広告看板を借りてリリース情報を告知するよりも新たな広告費も発生しないメリットがある為、盤をリリースしないことはやはり不利と言えます。

ここであえて盤をリリースしない背景は先日のミーティングにて伺ったのですが、

commmons  -New Music Community for Real Artists and Music Lovers-

「commmons(コモンズ)」とは、坂本龍一をはじめとするアーティストたちが音楽の新たな可能性を模索すべく、エイベックスグループとともに設立した新プロジェクトです。

「think global, act local」を合い言葉に、エコロジカルな視点を持ち、社会・文化貢献を目指す新しい音楽コミュニティーとして、アーティスト/クリエイター、音楽産業、ユーザー/リスナーのよりよい関係を作るための「共有地(commons)」となることを目的としています。共有地(commons)の中心に音楽(music)が存在し続けることを願って、3つの「m」の「commmons」と名付けました。
と言うのがcommmonsのスタイルと言うこともあり、今後音質を求めるユーザーはアナログ・レコードを買い求めてCDは消失するであろう、と言う前提で配信のみでのリリースをしてみる、と言うのが今回だそうです。

様々な活動の上で排出される二酸化炭素をカーボンオフセットにて良い方向に持っていこうと言うcommmonsの方向性も関係してそうですね。


さてさて、リリース形態がなんであろうと良い音楽は語り継がれて広がっていくものだと思うのですが、やはり配信のみのリリースを若手アーティストが行うには話題性が少ない。

ここでブロガーや各媒体が点と点で繋がりあって話題づくりをしようと言う動きが今回の「NOMMO」リリースの動きの中にも含まれております。

そんなわけで楽曲レビューを載せて行きたいと思います。



各楽曲レビュー

  1. KAI
  2. MARIMBON
  3. 儀式菓子
  4. 白銀
  5. PARTY
  6. 月雫
  7. eardrum
  8. デメララ
  9. Little Things
  10. ユートピアとくま

  11. 幻ゲーム
  12. UNBORN

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01.「KAI」

小山絵里奈自身による動画CM


小山絵里奈による楽曲解説
貝殻のような音がした。

貝殻の中から聴こえてくるような

また、そこから「開」いていくような音楽。



そんな「貝」、「開」の意をタイトルに。



(ノンモが恒星シリウスからやってきた。)


オルゴールの箱を開けたようなこの曲からアルバムは始まります。



どこか前作「VIVIDROP」でカバーされた「My Favorite Things(私のお気に入り)」(JRの「そうだ京都へ行こう」のCMで非常に身近かつ有名なあの曲です)の延長にあるような曲だなって思いました。



どこか懐かしい、それで居てなんだか安心する優しい、不思議な曲。

これが「NOMMO」の幕開けです。



もうちょっと音楽的な話を少しだけ素人目線で書くと、音色は倍音を多く含んだ上品で深みのある音色で、アタック音(音の鳴り始めのこと)がとても硬いです。机をこつこつと叩くような音。



人工造形物的なフェイク感と、いたずら心たっぷりな茶目っ気のある小山さんのキャラクター性っていうのがどの音色選びにも現れているような印象を受けます。(実際そんなに生で本人に会いまくってるわけじゃないから、勝手なこちら側の抱いているイメージもあります)




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02.「MARIMBON」

小山絵里奈自身による動画CM




小山絵里奈による楽曲解説
おじいちゃんが亡くなり、骨の音を聴いて、そこから広がった曲。

タイトルは、MARIMBA(マリンバ)× BONE(骨)= MARIMBON



骨の音の質感に近いと感じた、備長炭を叩いた音を

サンプリングエディットしている。



(ノンモは文明を授けにやってきた。)


この曲は今回のアルバムの中でも特に力が注がれた曲のようです。

先日のGROWING DROPSと言う企画の中でも2回登場し、アレンジがしなおされたりしてました。



小山絵里奈独特の不思議なリズム構築で出来ており、跳ねた硬い備長炭サンプリングにきれいな多重録音によるボーカリゼーションが広がりを持って乗っかります。全体的にマレット(パーカッションを叩く先に球体のふわふわしたのが付いてる坊のことです)で叩いたマリンバ、シロフォン、ヴィヴラフォン、グロッケンらの音色が跳ねて出来ているのが面白いです。



中盤、ショートディレイがかけられて残響処理がありつつ、いかにも!なシンセドラムがポウンポウン鳴ります。この手の音が好きなR35世代には結構良いかもしれません(何)。



シンセ系ノイズ、クリックノイズ、ローファイサウンドも重なってきて非常に豊かな曲になるのでエレクトロニカファンにも食いつきが良さそうな印象です。


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03.「儀式菓子」

小山絵里奈自身による動画CM


小山絵里奈による楽曲解説
収録しようか一時迷ったけど、 アルバムタイトルが

「NOMMO」 決まったときに、入れよう!と決めた。

これは、数年前、ものすごく落ち込み自戒の意味も含めかいた曲。

デモの段階の歌の「勢い」これこそがこの曲の命となり

音質等多少荒いが、このデモのままを収録。



(この文明を繁栄させるには、

ノンモを太陽に捧げなければならない。

その儀式が民族と共に開かれる)


この曲は先日のGROWING DROPSの中でも、参加している方々のコメント記事を読んでいてもあまり評判が良くなかった印象の曲ですが、今回3曲目に収録となります。



小山絵里奈の楽曲の雰囲気を形容すると、やはりどこか童話、おとぎ話的な世界観があり、作られたファンタジー感があるのですが、1曲目の「KAI」のような優しい雰囲気もあればこの曲みたいなおどろおどろしい雰囲気の曲もあります。



ボーカルも勢いのあるデモ段階を活用した、とあるが、その他の優しくふわっと録音されたものに比べると突き刺すような粗い印象になってます。



自分のチープなイメージとしては、映画「インディージョーンズ」で秘法を求めてジャングル奥深くに行き、謎の集団が謎の儀式を薄気味悪く行っているような、そんな景色が浮かびました。



あと、最初聴いた時はチャイコフスキーの組曲「くるみ割り人形」中の「こんぺい糖の精の踊り」のどこか怪しげな雰囲気と繋がるなーとも思いました。(なんでか知らないけど「こんぺい糖の精の踊り」は小学生の頃聴いて、魔女が何か秘め事しながらぐつぐつ鍋を;;;煮ているような印象を受けた)


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04.「白銀」

小山絵里奈自身による動画CM


小山絵里奈による楽曲解説
世界が白銀に染まっていく様。

このままただ真っ白であれたら、という想いが

霙の音に募っていく。



数種類のガラスの音をサンプリングエディットしている。

氷で出来たグラスミュージックのイメージ。



(儀式が無事終わり、一時の静けさ。)


ワイングラスに水を入れて、濡れた指でこするグラスハープなる楽器、演奏方法があるのですが、その柔らかでどこか冷たい音色が曲の頭から導く曲です。



この曲がGROWING DROPSの頃、ちょうど雪が降り、それにあわせて公開されたりしました。

外は雪、みぞれが、粉雪が、とにかく雪がふわふわと地上に降り立つような幻想的な曲になってます。



GROWING DROPS見てた人からしたら思い出深い曲かもしれません。



柔らかな持続音はどこまでも続く空のような広がりを感じるのと、豆を入れた箱をシェイカーに見立ててしゃかしゃか鳴らしているようなどこか身近で聴いたことのある音がサビで入ってくる点、歌が結構近いところでささやいているような質感で録音されているのが印象的です。



パイプオルガンなんかで生演奏したらすごく良さそうな曲でもあります。


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05.「PARTY」

小山絵里奈による楽曲解説
レッツパーリー!!!



1stアルバム「VIVIDROP」の収録曲

「my musical」 のホーンをサンプリングエディットした。

宇宙空間に舞いあがる膨らんだグミのような活きたサウンド。

作詞はトメキチ。



”I've been waiting for PARTY to start

Since I dreamed in a cradle on Mars”



(民族の繁栄の宴)


所謂アメリカンなパーティー(スーツの男性たちがロックンロールを演奏してるような奴)と言うよりは、やはりどこかへんてこな民族が見たことないような盛り上がりをしているお祭りのような曲です。



とても前衛的で変わった曲で、調もマイナー調が入ってきて異様さが引き立ちます。



この曲もリズムの組み立て、ノイズの入り方が騒々しいながら、どこか隙間があって、盛り上がってるのか寂しいのか、人が大勢居るのか、全然いないのかわからないような幻想的な仕上がりになってます。



ターンテーブルっていう物がなくて、でもターンテーブル的なものを生み出しており、それらをスクラッチして遊んでるような、変な音がとにかくいっぱい出てきます。



この曲をにぎやかに感じるか、不安に感じるかはリスナーそれぞれで変わってくるかもしれないですね。面白い曲です。変。とっても変。



小山絵里奈のボーカルのはっちゃけた感じも聴かれます。マイキングも含めて、勢いがあるけどどこかやわらかい印象になるようにうまく録音もされてます。


△Track Listへ

06.「月雫」

小山絵里奈自身による動画CM


小山絵里奈による楽曲解説
日本の歌、を歌いたかった。

特にメロディライン、コーラスが美麗。



曲ができた段階で漠然と「月」のイメージがあり、

これはトメキチの詩がのったら

より素晴らしくなると思い作詞してもらった。

詩の世界と音が深くフィットした作品。



(宴が終わり、民の結束を静かに思う)


小山絵里奈の持ち合わせるやわらかさが全面に押し出された、とても柔らかくて優しい歌の曲です。



古ぼけたオルガンが精霊によってぼやーんと演奏されたような音色が生きており、アタック音、リズム感が全体的にぼやかされており、1曲前の「PARTY」に比べて穏やかな印象を受けます。



どこか雅楽的、「雅」な雰囲気もする曲です。音楽の教科書に乗ってても良いんじゃないでしょうか(笑)。



小山絵里奈のボーカルの魅力がわかりやすい曲でもあるような気がするので、入門者にはぜひ聴かせたい1曲です。


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07.「eardrum」

小山絵里奈自身による動画CM


小山絵里奈による楽曲解説
耳元で鳴っているドラム、のようなサウンドの印象があり

このタイトルに。



鼓膜に息が触れるような、

そんなやわらかい声で歌ったり、音色のうねりに

エリナマジックを施した。



またギターを生音にさしかえようかと検討したが

あのシンセのダサさに愛着を感じ、そのまま使った。



(時代は進み、物質から物質ではないものへ)


電話の向こうでもごもごと何か言っているんだけど、それがなんだか良くわからないような、夢の向こう側からささやくような声で始まる曲。



生ではないギターの音色で全体のリズム、コード感を出しているようだけども、この質感が面白い。



以前のGROWING DROPS meetingのライブの際はガットギター(※1)、アイリッシュハープ(※2)のナイロン弦ユニットをバックに生で歌ったりしてましたが、そういう編成でも再現されやすそうな曲です。



小山絵里奈自身の解説にもあるように、これも耳元でささやくような柔らかさで歌われてます。



距離感は近いんだけど声しか聞こえてこないような、肉体性があまり感じないのだけどもすごく解けていくような曲になってます。



さりげなくコーラス、ピアノの音色、フェイクギターのリズムとの絡み、機械的なゆったりしたリズムの絡みがアコースティックに響いて面白い作りしてます。ところどころにシンセサイザーが壊れたような詰まった感じの音が入るのも面白い。



アコースティックじゃないのにアコースティック、フェイクなのにナチュラルに聴こえる、こういう曲が作れる小山絵里奈っていうのはやっぱりすごいなと思います。


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08.「デメララ」

小山絵里奈自身による動画CM


小山絵里奈による楽曲解説
「デメララ」とは南米のラム酒の名前。

歌詞の中に「ラム 注いだら 喉 清めるの...」

とあるけど、このラムの味を想像した。



森の中での演奏の感じ(ちょっと籠ったサウンド)が

マスタリングによってさらに描き上げられたと思う。



(さらに起源をさかのぼりながら進化)


「儀式菓子」から繋がる路線のおどろおどろしい雰囲気がどこかある曲。



でもこっちはもうちょっと肉体的で、どこか官能的な仕上がりです。



童話、おとぎ話的ではあるのだけども、子供向けではない、テレビのない森の中の民族による深夜番組と言った印象があります。



おんぼろなドラムセットを叩く精霊の姿がどこか浮かぶようなリズム隊、ジャジーに聴かれるピアノの旋律、得体の知れない怪物がぼそぼそと何か言っているような音が入ったりと、音色も不思議です。



当初楽曲名が決まっておらず、タイトルをなんと想像するかと添えられて公開されていた曲でもあります。



曲中に出てくるラム酒から実在するラム酒「デメララ」と言うタイトルが冠されたようです。


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09.「Little Things」

小山絵里奈による楽曲解説
この曲は、タイトルのような

小さな幅の動きで構成される曲に

仕上がった。全体の音数も少ないが、

メロディにおいても、あまりたくさんの

音階は使わずに進行させた。



(ひとつひとつ少しづつ変化していく)


本人の解説にもあるが、非常に音の数が少なく、メロディも口ずさみやすい曲です。

幼稚園や教育番組なんかで流してもとても親しまれそうな雰囲気で、しかしポップス過ぎないコード進行に好感が抱けます。



この曲は先日当blogでも紹介した「Happy Holidays! by commmons」にも収録されているが、今回のアルバム収録に向けて少しアレンジを直しているとのことで、聞き比べも面白いかもしれない。



大ファンながら聞き比べは面倒で基本的にしませんが(笑)、聞き比べて違いがわかったら加筆したいと思います。



上記オムニバスに収録されたこともあって、今のところ小山絵里奈の中でもっとも知名度の高い曲なのかもしれないですね。



先日のmeetingにて、かつてGROWING DROPSの公開時に映像をつけていた中でのメンバー、ガットギター(※1)にアイリッシュハープ(※2)の「ダブルナイロン」と小山絵里奈のトリオでの生演奏にてこの曲を聴きましたが、とても良かったです。またあの編成プラスちょっとしたパーカッション隊(鍵盤、音階のある奴)なんか入った状態で見てみたいなーなんて思う次第です。



「Happy Holidays by commmons」はタワレコ限定販売となっているそうなので、お買い求めはタワーレコードで。(別にタワレコの回し者ではないです。)



楽曲の音色、音について少し付け足しておくと、これも不思議なおもちゃ箱を開けたような滑稽なオルゴールのような音で構築されてます。非常にゆったりしていて穏やかなのでお子様にうってつけ!教育に良い音楽な気がするので、音楽の先生なんかはぜひピックアップして頂けると良いんじゃないかと思います。

良い曲なので自分も勝手にギターアレンジして弾き語りでもやってみようかなと今思いつきました。思いついただけでやるか不明ですが・・・・(笑)。


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10.「ユートピアとくま」

小山絵里奈自身による動画CM


小山絵里奈による楽曲解説
これは 数年前に観た「bear's kiss 」

という映画の影響でできた曲。



「きみはどこからきたの?」という冒頭。

エモーショナルなメロディなのに、低い温度の中に

包まれているような不思議な浮遊感。

完全なる想い出の歌。



(記憶の回想)


映画「bear's kiss」を存じないのでそこには一切触れずに、他の曲と同じく聴いただけの感想とさせて頂きますが、この曲はとても優しい歌です。



基本的にこの曲は電子音で出来ているのだけども、ぼんやりとした作りになっていて、リズム音が基本的にないので「Little Things」の次に持ってきたのは結構良い気がします。

無音階のテルミンのような浮遊する音がどこか宇宙的にも感じるのだけども、ふさふさした毛皮の大きな腕の中で包まれているようなこじんまり感も感じられます。でも楽曲が展開するところではすーっと溶け込むような柔らかな残響処理を施しており、これまた心地よいボーカリゼーションが聴かれます。

こういう音処理を要所要所に、かつボーカル部分にと言うのはなかなか耳慣れない感じはするのですが、声を音色のひとつとしてうまいこと使ったトータルコンポージング的視点から見たら、やっぱり見事な出来だなと感じます。(なんか何言ってるかよくわからないですね。とにかくよく出来てます!)



「熊」じゃなくて「くま」なのは良いですね。

こういう言葉の感覚が小山絵里奈の秀逸なところだとも思います。

堅苦しくなく、真面目でもなく、不真面目ではないんだけど真剣で、とにかく柔らかい。

blogやその他インタビューなどでの受け答えを見ている限りでは、結構アグレッシブな部分も持ち合わせている人だと伺えるのですが、作品の多くはとても柔らかな印象で満ち溢れてます。





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11.「幻ゲーム」

小山絵里奈による楽曲解説
わたしとトメキチのコラボレーションも

ある種、お互い「幻ゲーム」によって作品が

生まれている時の面白さ。



「お互いの幻を青空に透かして

重なり合うところを探して遊ぼう

重ならないところを見つけて遊ぼう」



(現実とのリンク)


GROWING DROPSの企画中に公開された時、この曲が最後でした。



企画の最後、4月、春の訪れ、これらにふさわしい優しさ、ぬくもり、儚さがどこかに感じられる曲で夢見心地でした。改めて聴きましたが、この曲はこのアルバムの中でもっとも好きです。



「幻」とあるように、現実的ではない感覚での遊び、ゲームを歌った歌で、何か見たことがあったのだけどもそれは気のせいだったとか、思い返すのだけども思い出が曖昧でぼんやりしていたり、でも漠然と楽しかったような、そんな雰囲気の音色と曲です。



ただ、曖昧だったり、不確かだったりのやりとりを作詞で協力しているトメキチ氏としながら作品を作っている小山絵里奈からしたら、もしかしたら現実的な話、現実ゲームなのかもしれないけども、その抽象的なぼんやりをこの曲に集約している視点も面白いです。



この曲を聴いてどうして懐かしい感じがしたかと言うと、オルガン的な音色(幼稚園~小学生にて触れた音楽の伴奏を彷彿とさせる音色)の調子が外れたぼやけ方と、終わりの方で聞かれる遠くで鳴っているかのような鐘の音色(実際鐘の音ではないらしい、鐘のような音)だったり、音色の選び方、鳴らし方、構成ががっちがちではなく、余裕のある雰囲気がそうなのかもしれません。



いまいち説明がしづらいので言葉がどんどんと遠回りになってしまいますが、わかりやすく短くまとめると「どこか懐かしい雰囲気がする曲」です。(懐メロ的な懐かしさではなく、幼かった頃に耳にしていたような音がたくさん聞こえるような気がする感じが、ですね)


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12.「UNBORN」

小山絵里奈による楽曲解説
特別な曲。わたしにとってもトメキチにとっても。

トメキチに詩をもらって、すぐ音を迎えた。



「眠れば夢か

 覚めれば夢か

 夢中で僕らは戯れる....」



(すべては夢?)


このアルバムのラストを飾る曲。



まるで今まで出てきた「くま」だったり、「儀式」だったり、雪景色、月の雫が夜を伝う景色だったり、酔っ払った官能的な出来事だったり、それらがすべて広大な暗闇、無限の宇宙の中ではあったことなのか、なかったことなのか、よくわからなくなるような、そんな最後を迎える。



「幻ゲーム」で安らかに、楽しかったなぁ・・・で終わりたかった気もしないでもないですが、結局「そういうことだった」感がこの曲が最後に来ることで感じられます。



音楽って時と場合によっては押し付けがましいし、意識を持っていかれるし、時と場合によっては勇気付けられたり、元気をもらったり、興奮させられて熱くなったりとかするものなのだけども、音楽が鳴り止む時がいつか来る。

それは具合が悪くて、とにかく悪くて、命が静まる時かもしれないし、くたびれて音楽への意識がなくなって眠りに落ちる時かもしれないし。



「NOMMO」の扉を開けて(1曲目「KAI」)、「まだ生まれない・未来の」(最後の「UNBORN」)ことなのかもね、っていうオチのつけ方。聴いた人がどう思うかは人それぞれなわけなのだけども、ちょっと「やられた」感がありました。





だらだらと感じたままに解説したので若干わかりづらいとは思うので、わかりやすくまとまった小山絵里奈自身による解説を基本的なリファレンスとして添え、本編を聴いていただければ幸いです。



メッセージ性がある音楽と言うよりはもっと普遍的な作品なので、ふとここにいつでも帰ってこれるようなホームな感触も感じられる作品なので、多くの方に親しまれたら良いなとファンながら思うのでありました。



そんな感じで、小山絵里奈「NOMMO」をお楽しみくださいませ。





※1 ガットギターを担当したのは小田島伸樹さん。ジャズ、ロック、ボサノヴァなど幅広くフォローされるイカしたギタリストだそうです。ケーブルを挿す穴のついたガットギターに、足元はSAN'S BASS DRIVER D.I.からミキサー卓に直接繋いでPAからギターの音を出してました。



※2 アイリッシュハープを担当したのは「さやつん」こと廣瀬 沙耶佳さん。日ごろはケルトアンサンブルなどの演奏をされているそうで、坂本龍一主催の坂本龍一/ロハスクラシック・コンサート(LOHAS CLASSIC 2007)に出た(e)SHUZO BAND(カッコイーシュウゾウバンド)を観た小山絵里奈が直々に坂本龍一氏を通じて紹介してもらったそうです。「かわいい!」っていうんでナンパした、との本人談。(笑)(e)SHUZO BAND web siteにて画像が見られます。活動休止されたみたいです。



2008/06/19

赤札屋@六本木 のランチ

六本木の芋洗坂に「赤札屋」なる居酒屋があります。

六本木交差点から少し下り、公衆便所のある三叉路に出ます。
その公衆便所の上?に位置するビルの1Fが「赤札屋」です。

この店、居酒屋なので壁中にメニューが貼ってあったり、ホッピーのちょうちんがたくさん下がってたりとモロに居酒屋ムード満点なんですが、ランチ営業をしております。

以前から2回ほど利用したことがあるのですが、いろんな意味で穴場なので紹介しておきます。

お昼に携帯電話を持ち歩かないので画像はないですが、ここのランチメニューは定食です。
だいたいが850~700円程度の価格設定で、さばの塩焼き定食、カキフライ定食、マグロのぶつ切り定食などがあります。

で、今回紹介したいのが「ジャンボカツ/ジャンンボチキンカツ定食」です。

スラッシュで区切りましたがそれぞれ独立したメニューです。

これのカツ煮バージョンもあります。(850円くらいと最高値)
通常の煮じゃないバージョンは750円程度だった気がします。(間違えてたらごめんなさい)

これ、とにかくでかいカツが出てくる。
味より量!と言った感じ。

ご飯、味噌汁、おひたし、アイスコーヒー&麦茶、どれもお替り自由となっており、とにかくたくさん食べたい人にはなかなか優れたお店です。

六本木ヒルズの見える都会で庶民的?な居酒屋のランチでたらふく食らうなんてのはいかがでしょうか。
ちなみに、1回行くと「しばらく行かなくて良いや」って気分になります(笑)。それくらいおなかイッパイ食べられるお店です。

ちなみに夜営業のメニューも結構安いので、安い居酒屋好きな人には良いお店かもしれません。
ちなみに店内も小汚い感じなので、そういうムードがすきな人向けですね。

2008/06/15

魚郎ラーメン @ らーめん せたが屋


テクマ!の下北沢BASEMENTBARライブ終了後、軽くおなかが減っていたので帰り際、ラーメン激戦区になりつつある環七沿いの世田谷区上馬にある「らーめんせたが屋」に寄りました。

オープン当初から通いやすさゆえにたまに足を運んでいたのですが、元々魚介系の味があまり好きでなかったので足しげくは通ってませんでした。(あまりおいしいとも思ってなかったし)

ですが、最近魚の味も結構いけるようになってきたので、ちょっくら久しぶりに食べてみるかってなノリで寄りました。

このお店はもうすっかり有名になり、支店もあるくらいになったので週末には行列ができたりもするのですが、この日は翌日が月曜日と言うこともあり、行列はほぼありませんでしたが、店内にはお客さんが絶えない人気っぷりでした。

店内に入り、券売機を見たら「魚郎らーめん」と書いてあるものがありました。
説明書きには「二郎インスパイア」と露骨に書いてあり、太い麺、脂こってりで魚だしもがっつり、大盛りラーメンでにんにくもたっぷり入れて食べてください!的な文言が。

公式Webサイトに同文があったので転載しておきます。

もちもち極太麺225g、野菜どっさり、豚バラチャーシュー4枚、たっぷりの背脂せたが屋流二郎インスパイア。 魚のパンチの効いたどっかんらーめんがっつりと食べて下さい。

二郎ファンとしてはこれは食べずにはいられない!ってことでこいつを注文。850円とちょい高め。

待つこと数分、にんにくは翌日の仕事の為に少なめにしてもらいましたが、所謂二郎のにんにく少な目とは規模が違う少なさのにんにくで、ちょっとがっかりでした。

味ですが、濃厚の魚介系のだしが効いた脂っこい醤油スープで、まっすぐで太い麺にはあまり絡みませんが、総じておいしかったです。

具としてチャーシュー4枚程度、キャベツともやしを茹でてしなっとしたものが乗ってました。

脂っこいものの、しつこくないのでスープを結構飲んでしまいました。

テーブル備え付けの「がつん汁」なる、魚介だしの濃縮たれを投入してみたところ、より濃厚な魚の味が楽しめました。これ、入れすぎると結構きつそうだけどおいしいです。

店舗によっては様々な魚だしを使ったメニューを展開しているようなので、せたが屋も自分にとって今後期待して行きたいお店になりました。

テクマ!@下北沢BASEMENTBAR


インディーズのテクノ歌謡ビジュアル界(?)の貴公子、テクマ!の10ヶ月ぶりくらいの活動再開ライブが下北沢のtoos系列のライブハウス、BASEMENTBARにてあったので行ってきました。

この日は個人的なライブ4連日鑑賞の4日目ともあって、身も心も結構ひどい状態でしたが、以前から行く気だった為頑張って自転車漕いで下北沢を目指しました。

下北沢までは自転車でおよそ30分とそんなに遠くないところに住んでいるので、実は電車で下北沢に行くより早い&気軽だったりします。

おまけに、三軒茶屋~下北沢の間にある淡島通りっていうのがあるんですけど、そこの近くを通った時に日本のロックンロールを支えてきた?男、内田裕也とすれ違いました。
彼はすごかった。青いコートに白髪の長髪でオールバック、サングラスに杖と、そしてスーパーの買い物袋と言う井手達、スーパーの袋以外は「いつもテレビや雑誌で見られる内田裕也」そのものでした。普段からかっこいいです。しかも背が高いので目立つ目立つ。生き方とかまでは無理ですが、あぁいう歳の取り方って良いなと思います。「見た目」的にね。ロックンロールおじいさん。



さて、この日の対バンですが、ワンマンという形式で、前座として毛皮のマリーズ&テクエ!(テクマの姉)、その他数々のゲスト出演と言う内容でした。

多数ゲストは以下。


Chorus & Dance
eli (ex.Love Tambourines)
Guitar
クスモッツ (The Chocolates, The Violets)
Alto Sax
マヒマヒ (リハゴデニール, MSN)
Drums
さゆキャンディ (APPLEHEAD)
Bass & Guitar
Umezy (U-tom)
Piano
HITT
Vox、DJ
コバックス(プチミット
カリスマローディ
ワタナベ (フロッタージュ/航空電子)
照明
ジョン!
Vocal Effect
MONO(SOYUZ Project
メイド
荊城チカ、みきにゃん、ユウちゃん(あたしのバスケット





まずOpening Actとしての毛皮のマリーズ

CDをリリースする以前から知人がよく見に行ってblogにかっこいいだのと書いていたので名前はだいぶ前から聞いてる気がする。が、今回初めて見ることになりました。

裸のラリーズと寺山修二原作の舞台「毛皮のマリー」を混ぜたような名前で、ラリーズが伝説的なバンドだったりすることにあやかった感じが勝手にしていたので、当初あまり良い印象を抱いておりませんでした。(いかにも狙った感じする名前って、なんか嫌なんです)

が、実際見てみての感想は、歌はそんなにうまくないし、声色もそんなに好きじゃないんですが、非常に歌心があった。
昭和感たっぷりなバンド名だけあって、日本の歌謡曲の良さ、歌心っていうのがもたれたバンドだなっていう印象。演奏は60~70'sのロックンロール(グラムロック、パンクロックなど)をベースにしたような音で、目新しさはないんだけども、彼らのロックンロール魂(?)が炸裂する演奏で、総じてとても良いライブでした。
1曲目のみ、弟のテクマ!の作品から1曲をマリーズとデュエットするっつう構成で、テクエ!はステージを後にし、あとはマリーズの演奏でした。

ギターはゼマティスっぽい模様だったけども、恐らくGreco Zematisでしょうか。素敵な模様のアルミプレートが前面に貼り付けられたレスポールモデル風のハムバッカー2基のギターで、アンプはマーシャルでした。
ベースは女性で、プレシジョンベースのみと言ったシンプルなセットでした。
ドラムは上半身裸でちょっともってりした体格の男性で、非常にパワフルで良い意味で野蛮さが溢れるドラマーでした。

個人的にこのバンドのベース、栗本ヒロコちゃんがもう、かわいくてよかった!(笑)
黒髪でつーんとした感じの子で、前髪がぱっつりしてて後ろでポニーテールにしてました。
日本人形みたいな感じの子でした。



さて、テクマ!です。

テクマ!と言えば赤い軍服風の衣装と言った印象があるのですが、この日はタキシードに黒いマント姿で登場。(マント姿は当記事1枚目の画像)

ジュディ・オングの「魅せられて」風とでも言おうか、とにかくマントをうまいこと使ったステージで異様な感じで登場しました。

ローディー氏が立ち居地を修正したりと、演出も欠かさない。

テクマの曲は正直、あんま知らないのでセットリストとかは細かいことは説明しません。

とりあえずこんな感じ。

  • オールバック、タキシード、マントで登場
  • マント取る、歌う
  • バンドセットでムーディーに歌う
  • エレクトロポップに乗せた異様なムードで歌う
  • 衣装替えの為、一旦退出
  • UMEZYさん、エレクトロなオケをバックにギターソロ。
  • T-Rexのカバーをクスモッツ氏と2人でステージ
  • eli登場、eliとデュエット。
  • コバックス登場、プチミットの名曲を2人でデュエット
  • ジュリーの「TOKIO」歌う(SH-101を合いの手ノイズに使用)
  • ピアノ弾き語りもする


とにかく盛りだくさん。おなかいっぱいです。

これらを支えるローディー役は実に大変だなと思いました。
友人のMaryがたまに手伝ったりしていて大変そうに見てましたが、改めて大変そうだなと感じました。

元ラブタンバリンズのエリさんがとにかくテンションが高く、終始踊り狂っている様には圧倒されました。彼女ダンスがとてもうまいです。
歌もうまいしで、彼女の放出するパワーがとにかくすごかった。

一時期弱っていた様子ですが、すっかり元気になったみたいで良かったです。
一緒に最前列で踊ってたんですが、ライブ終わってから握手してもらいました(ミーハー)。


ラストは赤いいつもの衣装に着替えてのステージでした。


テクマのライブ自体足しげく通っているわけではなかったのですが、とても楽しかったです。
テクマ!のエンターテイナーとしての良さが堪能できたライブでした。

2008/06/14

熊猫xiongmao@渋谷屋根裏


熊猫xiongmao(シェンマオと読む)の30本に及ぶライブツアー、TRAVELING PANDA TOUR 2008のファイナルとして行われた渋谷屋根裏でのライブに行ってきました。

個人的にライブ4連続DAYの3日目ともあって、具合の悪さも手伝って最低な状態だったものの、音楽からパワーをもらおうっていうつもりで頑張って行ってきました。



対バンはRaMCutie PaiPeach Jamと熊猫xiongmaoの計4組の出演でした。



この日、精神的にも相当きてたのでタワレコでゆっくり盤漁りをしつつ、Cutie Paiまでには入ろうとおもいつつ、Cutie Paiが始まってちょっと経った頃にライブハウスに入りました。

Cutie Paiについて、ほぼ同名のCutie Piesっていうのが居るので、それではないかと勝手に勘違いしていたんですが、どうやら「おもちゃの国から来た3人組」のCutie Paiで間違いなかったみたいでした。

もうちょい早く入っておけばよかったような気がしました。
(Cutie Paiは一度の伝で手伝ったこともあるので勝手に親近感があったりするのでした)





そんなわけで3バンド目、Cutie Pai

おもちゃの国、キューティーランドから来た3人組のアイドルっていうのです。

撮影禁止なのにノリで撮ってしまったのでモザイク処理させていただきました(笑)。

Cutie Paiは公式Web見ればわかるんですが、わかりやすく言うと若干アキバ系と言うか、まぁ、アキバ系って言っても遜色ないだろうけど、その日配られていたポストカード曰く「アキシブ系」だそうで、秋葉原に限定するつもりはさらさらないみたいです。

3人居て、めがねで金髪の赤い服着てるまゆちゃん(作曲、鍵盤担当)、踊りが得意で振り付け全般を担当する黒髪でぱっつんな青い服着てるキワさん(以前はふんわりしたゆるパーマ長髪だった)、もじゃもじゃ頭の黄色い衣装のチッチ(何担当か知らん)で構成されてます。

もう詳しく説明できない時点でダメダメなんですが、熱烈なファンが一部に居るので細かく説明するまでもないのです。

音楽性としては、まゆちゃんの緻密な打ち込みに3人の歌がいきいきした感じの音楽性です。
最近ではエレクトロポップ寄りの路線で磨きがかかり、見ていた観客からは「Perfumeみたいだねーかわいいー」という声も上がっていたりしました。

確かに以前に増してヴォコーダーやオートチューン(人間の声を機械的に音程、音質補正を行うソフトウェア)を多様した、PerfumeやCoupsuleで一躍有名になった中田サウンドにちょっと似た感触の音楽にはなってましたが、クオリティが上がったことは事実!

インディーズアイドルらしさから一歩進んだ印象も受けつつ、踊りのクオリティも高いし、かわいいしで問題ない状態でした。

もうなに言ってるかわかりませんが、とにかくかわいかったです!




お次が熊猫xiongmao

熊猫xiongmaoは元々知り合いだったギタリスト、UMEZYさんがサポートするという話から見に行きました。

以前はMONG HANGデブパレードのugazinさんがサポートしていたあたりで名前は知っていたのですが、「ミクスチャー」と言う単語だけ聞いていたので「まぁ見に行かないだろう」くらいに思ってました。

が、UMEZYさん経由での縁があってから見に行った感想としては「ロックだけどポップにまとまってる」バンドと言った印象がありました。

「ミクスチャー」だけだったら見に行ってなかったと自分だと思うのですが、この女性ツインボーカルを中心としたポップに仕上がったロックは「これが好きです!」っていう守備範囲の狭い人にも結構届くタイプの、良い意味でどこにも属さない、どこにも属せる音楽をやれる珍しいバンドなのかもしれないです。

それをどう思うかは、ぜひ見に行ってみていただきたいところです。


リーダーはベーシストのたかしさん。バッカスの5弦ベースを操ります。
基本指弾きで、力強いフレーズを奏でる人です。



やはり熊猫xiongmaoの最大の魅力はゆかり、みうみ2人によるツインボーカルではないかと思います。

ツインボーカルともなるとそれぞれの魅力を生かすのもコンポーザーの手にかかる部分はあるし、何しろ息があって当然、あってなくては微妙っていう世界になってしまう。

今年2月頃から30本のライブツアーをやってのけた熊猫xiongmaoの30本目のライブは息もぴったりでさすがと言ったところでした。

盛り上げ方も十分で大勢集まった客ものってました。




慣れない文体で書いてたら疲れてきたのでざっくり行きます(笑)。


たっぷりのライブ&MCでもって一旦引き上げ、強制したわけでもない湧き上がるアンコールで着替えて出てきた熊猫xiongmaoのメンバー。

UMEZYコールがすごい起こってたのもなんだか面白かったですが、人のつながりでも満ち溢れている熊猫xiongmaoのメンバーあっての集客と言ったところで、ピースフルなムードでした。



非常にパワフルでポップなステージでした。

東北で旅をして、人に世話になりつつ、歌の力だけで恩返しをしながら繋いでいくと言う企画を実施していた2人のボーカル、ゆかりとみうみの2人が繋いできた東北のファンまで渋谷に押しかけたりと非常に熱いステージでした。

元気がなかったのですが、ちょっと元気が出ました。




<おまけ>
UMEZYさんが今回のツアーに臨んで買ったと言うMarshall JCM-600。


これ、本人たちも見たことなかったとのことですが、この話を人にしても誰も知らないと言う、知名度が異様に低い名アンプヘッド、JCMシリーズのひとつ。

JCM900、JCM1200、JCM2000なんてのがスタジオに行くとだいたい見られるんですが、この600はそれらよりも若干小さめの持ち運びに便利なサイズ。


でもサウンドはしっかりJCMサウンドだそうです。
出力は60W?みたいです。

ある意味でレアなアンプヘッドが見られるUMEZYさん、熊猫xiongmaoのライブでした。

2008/06/13

相対性理論@渋谷O-NEST

最近めっきり人気が出まくったバンド、相対性理論のライブを前回うっかり見ないで帰ってしまったので、リベンジっつうことで見に行きました。

個人的なライブ4連戦2日目でした。体調も悪くしんどかったです。
が、3マンなので頑張って全部見るかってなことで頑張りました。
(チケットSOLD OUTってこともあって、意地で全部見た)

女性ボーカルで、ほかは3人、ギター、ベース、ドラムの最小編成と言った顔ぶれ。

ベースはMusicmanのベース(自分の立ち居地からではボディが見えなかったのでモデル不明だけども、ヘッド見るからにMusicmanっぽかった)、ギタリストはFenderのStratocasterで、エフェクトもシンプル、歪みものとコーラスを使ってる程度?、ドラムも特に特徴があるような様子もなくこれまたシンプル。

「シフォン主義」収録の「Loveずっきゅん」がmf247にてフリーダウンロードできることが今年2008年始め頃にあったようで、それプラスmyspaceとのコラボレーションでもって宣伝が一気にされてかなり火がついた模様、今日ではVMCなどのケーブルテレビ音楽番組にてPVが流れたりと露出が一気に増えました。

楽曲がシンプルである点、あとサビの「ラブ ラブ ラブずっきゅん」と覚えやすさと聞いたことあるけど唄では初めて出会うような衝撃、キャッチーさと、力の入ってないうまいんだかうまくないんだかよくわからないボーカルと相まって、すっかり虜の人も多い様子で、CD-Rで自主版として手売りしていたらしい「シフォン主義」もこのたびめでたくリマスターを施してプレスされて世の中に出回ったそうです。(自分もそれを買いました)

以前プリングミンの対バンで出ていた際に見る機会があったものの、初めてプリングミンを見に行った(しかも一人で)ライブでてんてこまい、あと、プリングミンで結構おなかいっぱいになってしまった&どのバンドも名前くらいしか見たことないからがっしり見るにはなぁ・・・ってこともあって、その後はバーフロアにて適度に過ごしてその場を後にしてしまったことを後々悔やみだし、今回は彼女らの企画っつうことで見に行きました。



この日は相対性理論presents『実践 I』と名づけられた企画のライブで、対バンはヒゲの未亡人(岸野雄一)イルリメと、対バンの人数もたった2人だけと言う構成でした。

ちなみに余談ですが、この日は前売りも大盛況とのことで、当日券は出さないと言う状況、チケット難民が現れる状態になってました。

たまたま誰か行くかしらと思って2枚予約しておいたのでなんとか見に行け、1枚分はmixiにて難民さんに譲りました。



最初はイルリメ


最近myspaceを始められたとのこと。

イルリメ見るのも何気に初めてだった。
二階堂和美の「たねI」っていうアルバムにRemixみたいな感じで参加しているのが知ったきっかけだったような気がする。
そのほか、彼女界隈の情報を仕入れ居ている際によく名前が出てきていたので名前は良く知っていたけど「ラップをやる人」っていう意識があったので、特にラップ好きでもないんで見に行くことはありませんでした。

今回のライブでももちろんラップだったのですが、1人でラップトップ機材を操りながらMC1人と言ったスタイルでした。

ラップの内容ってのはよく言ってることわからないから置いておいて、でも基本的に歌ってる内容はピースフルな感じで、所謂ヒップホップのドスの効いた感じではなく、わかりやすく?形容するならスチャダラパーなどの系譜であることを感じました。(元々電気グルーヴが好きだっつう人らしいですね、Web上の記事を読み歩くと)

途中のMCにて、海外(ヨーロッパ)ツアーに言っていたことを主に話し、英語が出来ない彼はしゃべりたさ満点だったみたいで、長々とだらだらMCしてました。
くだらないことを面白くもなくだらだら喋るような様子もなく、なかなか面白いMCで好評の様子でした。(海外でおじいさんがクラブに来ていて、おじいさんが何か言いながら近づいてくるけど何言ってるかわからないから呪いをかけられているとしか思えない、と言った話しが面白かったですが、活字に起こしてみても面白さが伝わらない・・・)

BOSSのコンパクトエフェクターのDigital Delayみたいのを持って歌ったりしていたんだけど、どこでディレイ使ってたのかよくわかりませんでした。


この人のスタイルなんでしょうが、人の歌を流しながらそれにラップを乗せるっていうのが2曲くらいあり、ヨーロッパにて越路吹雪をバックにラップやったら結構ウケが良かったっつうことで、それも披露してました。
ローファイなサウンド(アナログ録音時代の音っていうかそんな感じ)の質感が多分ラップと相性が良かったんでしょうな。元ネタが良かった&チョイスが良かったっていう結果だと思います。

終始ピースフルなムードで行われたライブで、楽しかったです。
画像ソース:http://smashingmag.com/tour/04tr/040328illreme_saya.html



お次がヒゲの未亡人(岸野雄一)です。



岸野さんはその筋(どの筋?)じゃキャリアも長く、個人的に名前もよく知っていたのですが、見るのは初めて。
昔?よく雑誌に載ってたので顔も知ってましたが、ヒゲの未亡人名義でのライブっていうのは一体何をするのかは特に知りませんでした。

有頂天、筋肉少女帯、たま、カーネーションにカステラなど、80年代のバンドブーム期に数々のバンドを排出したナゴムレコードの名づけ親だと言う話しがこの人にまつわる話で有名ですね。(名づけた後はあまり関わってないらしいので、一部の筋でその話しが語り継がれている感じでしょうか)

ヒゲ面でおかっぱがこの人のトレードマークだったりもするのですが、それに婦人向けの服をまとって歌うっつうスタイルのステージでした。

なんで「ヒゲ」の「未亡人」なのか全然よくわからないですけど、「気持ち悪そう」っていう先入観が強かったでした(笑)。

が、実際見ての感想は「きもかわいい」でした(笑)。

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音楽性としては打ち込みベースのストリングス、マリンバなどを多用した古い映画音楽、イージーリスニングのような感じで、VJとシンクロしたステージを繰り広げます。

「ヒゲの未亡人」になりきり、乙女?(年老いた乙女?)の心を歌って踊って表現するスタイルで、岸野さんを知らない人が恐らく大勢だったと思うのですが、完成度の高さ、世界観の独特さでもって大好評で、客からも拍手喝采でした。

気持ち悪いは気持ち悪いんですけど(笑)、「やられた」感があるので、「見たくない」っていう気持ち悪さは通り越します。見事だった!

ステージがうまい人のライブは興味がなくても見ていて楽しめるので良いですね。尊敬します。・・・まねはしたくないけど。



そして最後が相対性理論

myspaceで試聴できる「スマトラ警備隊」で結構好きになってしまったので見てみようと決意してこの日に臨みました。

先述の通り、SOLD OUTってことでお客さんいっぱい。
見易さを重視して真ん中の1段上んとこで見ました。

後から来たお客さんがぱんぱんだったそうで、始まる前にスタッフがステージ側から一歩前に詰めろと呼びかける状態でした。恐るべし・・・。

背後に居た長身の男性がぺちゃくちゃうるさい&一緒に来ていた友人らと「(メンバー男子に対して)かっこいいヤツが一人もいない」「いや、ベースの彼は結構イケメンじゃない?」などと言うどうでも良い話をしていたりと若干イライラしながら見ておりました。そういう話はまぁ良いとして、一緒になって歌うのは勘弁して欲しかった。

まぁ、愚痴は置いておいて。

冒頭でも書きましたが、非常にシンプルな演奏で、どこか80~90年代のロックバンドのような質感の演奏に、血圧の低そうな元気のない切々と歌う女の子ボーカルがすごく印象に残るバンドでした。

ボーカルのやくしまるえつこって人は以前はそう名前の表記をしていなかったそうなのですが、最近この表記になったらしい。よくわからん・・・。

とにかく、このバンドは様子がおかしい。
MCがまず極端に少ないのと、MCなのか、次の曲の曲名なのかよくわからないのとで、見ていて「??」と思うことは多々。
言葉遊びが非常にユニークで、ついつち口ずさんでしまうのもわからなくもないです。(が、自分の背後に居た長身の男性が一緒になって歌ってたのはやめて欲しかった。だいなし)

よく覚えてるMCが
「相対性理論presents」
「いけいけ 池袋 まてまて 摩天楼」
の2フレーズです。簡素、そして意味不明。

意味なんか求めちゃいけないのかもしれないですね。
ギターが案外うまいです。音が全体的に空白があるようなバンド演奏なんだけど、そういうのがボーカルを引き立ててて良いサウンドです。

とりあえず言えることは「キャッチー」「ムードがおかしい」「演奏が案外うまい」「1曲の長さがそんなでもないから疲れない」「血圧低そう」ということでした。

人の話によると、ボーカルのマルエツさんってのは楽屋でずっと寝ているとのこと。実話かどうか知らないけど。

また機会あったら行きたいけど、あの混みようは疲れるから考え物ですね。
でもチケット入手難になる日も近そうです。
お早めに!

2008/06/12

プリングミン@渋谷LUSH


プリングミンの東京でのライブが3週間ぶりにあったので行って来ました。

体調が酷く、声が全然でない状態でライブ見に行くのも辛かったので終始座って出番を待ちました。

対バンはtrico1000say101APresence of soulでした。



最初に出たのが1000say

これ、ライブハウスのスケジュールなどで名前を見かけてからずっと失礼ながら「センセイ」って読むのかと思い込んでたんですが「ア・サウザン・セイ」と読むそうです。
何か奇をてらった系のユニークバンドの類かとも想像していたのですが、蓋を開けてみると非常にポップで、かつ程よくエレクトサウンドを取り込んだポップなバンドでした。

編成はベース&ボーカルの女性(Fender USAのJazz Bass、2008年最新モデルっぽいヤツ。通常ブリッジと弦裏通し2通りの張り方が出来る優れもの、と思われる奴)と、ギター&ボーカルの男性(Fender USAのJazzmaster)、そして鍵盤の男性(Roland XP-50?とALESIS Micron?)とドラムの女性と言った編成でした。

男女2人ずつっていうのもそうだけども、サウンドのバランスもツインボーカルで、ロック、テクノの両面をうまく取り込んだサウンドをポップに仕立てており、質の良い音楽でした。

また対バンで出てたらぜひ見てみたいサウンドと言ったところでした。



お次がtrico

このバンドが物凄く良かった。
まず演奏が非常にうまいのと、ボーカル(男性)もとても味があって良かった。
何かで形容すると、どこかトム・ヨークの影響があるような高音に伸びがあるきれいな声の持ち主と言ったところなのですが、日本語の詩でもって、それでいてこのバンドならではのサウンドを出している感触が非常に良かった。

編成は男性ギター&ボーカル(エレキはFender Telecaster、アコギはGuildのギターだったみたい)、ベース&コーラス(Fenderの古そうなPresicion Bassのフレットレス、ピックアップカバーにブリッジカバーも装着したナチュラルフィニッシュで渋い!)、サイドギター(Fender Jazzmaster。サンバーストでかっこいい)、そしてドラム。

基本、歌物ロックと言ったところだけども様々な音楽性を吸収したような奥の深いサウンドでかっこいいです。
今度お金に余裕あったらCD買ってみようかなと思いました。
この日は給料日直前で財布に500円玉2枚しか入ってなかったので諦めました(涙)



お次が101A

女性ギター&ボーカル(ロゴのないストラトキャスタータイプのギター、3シングルコイルで深い茶色?に黒ピックガードのダークな印象のヤツ)にベース男性(ヘッドが金属製のメーカー名は知識なくてよくわからないんだけど、ハムバッカーピックアップの載った硬そうな音が出そうな黒い塗装のベース)にドラムの編成。

チャイナシンバルも設置してあったりと、手数が多そうなドラマーなのかなと思ったのですが、手数が多いっていうよりは淡々と重いビートを刻み続けつつ、メリハリをつけてサウンドに変化をもたらすようなドラミングでした。

で、楽曲なんだけども、わかりやすく言うと暗い。
白いレースのついたワンピースをまとった女性が髪で目を覆い隠して鬱々と歌い、たまに張り裂けるように声を上げて叫ぶように歌ったりと言った音楽でした。
ギターもたまにかきむしるように弾いたり、ずっしりしたギターリフがベースと共に動いてごりごりごり!としたサウンド。

あまりヘビーな音楽を聴きたいと日ごろ思わないので、あまり楽しめませんでした。
でもローディーだか事務所の方かわかんないけど、年配の男性が手伝ったり、このバンドを見に現れたりと、一部では注目されているような様子でした。
(このバンドだけ客層がちょっと違う印象だった。渋谷LUSH的と言うよりは渋谷CYCLONEあたりで見られそうな雰囲気のバンドだったかも。)


お次がプリングミン

この日はVocalのやまちゃんこと、山崎麻由美さんが誕生日とのことで、終始良いムードで演奏してました。

この日のセットリスト、新曲が多くて厳密に記憶してませんが新曲3~4曲にメジャーデビュー以前の「ミズノイズ」から「再生」、「コヨミポッド」からは「Plastic High」が演奏され、メジャーデビュー盤「yes, we are.」からは「the time has come」が演奏されました。

ここ最近オープニングナンバーとして定着していた「オレンジ」は今回は演奏されず、次回作のオープニングに期待されるような新曲から始まりました。


どれもプリングミンらしいツインギターの絡み合い、印象的なフレーズを奏でるベース、トリッキーな展開にアクセントをつけるドラムプレイに、楽曲をポップに導くやまちゃんのボーカルと言ったもので満足度はいずれも高かったです。


個人的には「再生」はずっと聴きたかった曲だったので、生で見れて本当に感動しました。
久しぶりにライブで鳥肌立ったかもしれない。
コード進行は単純ながら残響と轟音が作り上げる幻想的なギターサウンドが実に素晴らしい。


途中で演奏された曲でとてもポップなものがありました。
今後のシングル候補曲でしょうか。発表が待ち遠しいところです。

今回も最後に演奏されたのは歌詞で「fly」と入っている曲。
この曲はエンディングナンバーとして重要な位置を占めていきそうな予感です。
後半でベースひろやす氏がにゅきっと前に出てくる場所は相変わらずなのですが、出てきた当初メンバー間でにやりとしていたところが、もう慣れてしまったらしくてメンバー間でにやりとしなくなっておりました。残念だ(?)。


あまりファン歴が長いわけではないのだけども、誕生日と知ってしまっていたのでボーカリストに良かろうと思ってはちみつを差し上げました。喜んでいただけたようでなにより。

誕生日っつうこともあってか、日ごろ無口そうなリーダーの酒井くんがマイクを取って喋ってました。
なんかしんないけどそれにも感動しました(笑)。
MCで「おばあちゃんになっても誕生日祝うよ」と言ったドラムのきゃりちゃんの言葉はなんだか友情を感じさせる言葉でじーんとした!



最後1バンドあったのだけども具合悪いのでここで退散しました。

2008/06/10

Private Armyでライブやってきた

Private Armyでライブやってきました。

場所は以前と同じ、新大久保EARTHDOM



この日の対バンはある日 蔵の中バッカスアポロンunrealtribeviddekazz2でした。



最初に出てたのが「ある日 蔵の中」っていうバンド。

この日が3回目くらいのライブとのことで、まだまだ日が浅いバンドだったみたいです。(人のこと言えないけど)

話によると大学4年生くらい、20代前半のバンドで、女の子3人組。

音楽性としては、オルタナテイストのあるロックって感じでした。
あまりアクションが派手な感じではなく、声を張り上げるようなロックでもなかったので、悪く言えば中途半端な感じではあったものの、ブッキング担当した店長の早川さん(KIRIHITO)がデモ音源を聴いて「なかなか面白い」と評していたように、何かもっと持ってるなと思わせるような感じがしました。

途中の曲でインスト?の曲があったんですが、ちょっと嫌な感じのコード進行、展開がなかなか面白かったです。

背の高いめがねのベースの方がいたんですが、足を開いてベース弾いている姿とかシルエットがするっとしててかっこよかったんだけども、この日を持ってこのバンドでのベースプレイは終了とのことで、ちょっと残念に思いました。

まぁ、若いからまだまだ色々思うこともあるだろうからね!


ボーカルの子の足元においてあったエフェクター群。BOSSのDS-2 SUPER Distortionと思われるペダルにBD-2 Blues Driverと思われるペダル、そしてARIONのStereo Chorus。入手しやすそうなペダル達。
効果的に使ってはいたんだけども、もっとあくの強いエフェクターを入手して、もうちょっとあくの強い演奏してもらえたら個人的にGood。



次がunlrealtribe。

この日、体力がなかったので(具合も最悪)蔵の中見終わったら出てしまったのでライブ中の感想はなしです。

リハは楽屋でちょっと聞いてましたが、歌がものすごくうまかった。
ポップ寄りのきれいな歌声で、オケはハードな打ち込みのリズムが鳴る感じ。




次がバッカスアポロン。

ミクニヒロタカ(FREE ZONE DYNAMIC AUDIO)さんが中心となって組まれたバンドだそうで、ベーシストに個人的なヒーロー、ex.MIRROS(東京ロッカーズの中心的存在)のヒゴヒロシさんが参加してました。

ヒゴさんはかつてはゴジラレコーズなる自主レーベルを主催し、FRICTIONに加入する前の恒松正敏のソロ、日本のフィメールパンクのパイオニアだったMr.KITE、その後ラップシーンで活躍する高木完が高校生時代にボーカルをやっていたFLESH、後にAUTO-MODを結成し日本のゴス、ダークウェーブシーンを現在に至るまで牽引するGENTがやっていたMARIA023などのバンドがEPをリリースしたりしてました。

もちろん自身が活動していたMIRRORSとしても音源を2枚リリースしており、その2枚は超名盤です。

ミラーズ、ミスターカイトの2バンドはメジャーレーベルからリリースされた「東京ロッカーズ」に収録されたことで知名度が高く現在まで語り継がれてはいるのですが、FRICTIONに比べるとやはり知名度が低いのが現状、一時期FRICTIONにも参加してたヒゴさんの存在っていうのも一般的には有名かと言われると説明しないと通じない人が多かったりするので、説明してみました。

渋さ知らズへの参加でも知られます。<ヒゴさん

そんなヒゴさんがどんなプレイをするのか、前知識ゼロで見たのですが、とてもカオスな演奏でした(笑)。
とにかくミクニさんのボーカル、パフォーマンスが異様で、それとあわせて全体の演奏もどんちゃかした感じで、はっきりいって言葉じゃ説明しづらい感じでした。

でもヒゴさんのプレイは全体の雰囲気を作るプレイで、見ごたえはありました。



その後はviddekazz2

知り合いの知り合いっていう間柄だったりもして少しだけ話とかさせていただいたのですが、とても良い方でした。

が、出番前ってことでほとんど見れませんでした。
また個別に見に伺いたいです。



で、最後が我々でした。

体調が悪すぎて微妙だったんですけど、練習をたくさんしただけあって、少しずつ良くなっている気はしました。

細かい話はメンバー間で話すとして、見に来てくださった方、ありがとうございました。
もっとよい音楽がやれるように頑張りたいと思います!