2008/07/30

小山絵里奈@関内LazyBones


神奈川県横浜市の元・東横線の終点駅だった桜木町の隣、関内から徒歩5分弱のところにあるLazyBonesにて小山絵里奈の(自称)100万年ぶりのライブが行われるとのことで行ってきました。


関係ない話を長々書いてしまったので小山絵里奈ライブ ライブレポにワープを設置しておきます。


関内自体久しぶりに来たので感覚をちょっと蘇らせる必要がありそうだったのですが、ざっくり地図を見ておいたのでとりあえずは迷いませんでした。

地下道にホームレスがたくさん居たので、こんな街だったか・・・となんとも言えない気持ちになりました。

かつてこの駅に来た記憶を引っ張り出してみたのですが、YOKOHAMA CLUB 24っていうライブハウスにDOPING PANDAのツアーの一環であったワンマンライブに来た記憶がありました。

あとソニーからデビューして活動していたサイクルズ(Vocalの森川アキコは現在ソロ活動中、ギターの野口耕一郎はthe lyrastarsってバンドをPLECTRUMのタカダさんとやってるみたい)を見た記憶も蘇ってきました。その日のサイクルズはVocalが風邪で声が出ず、ベースの大沢真紀とユニゾンで歌うとかっていう、ある意味で持ち味が何にも見えてこない最低なライブを見たのは忘れません。でもそのだめさ加減っていうのがサイクルズの歌からも良い意味でにじみ出ていて、どこまでだめなんだろうって思わせるそれは物凄かったです。今では解散してしましたが。

さて、余談はさておき、そんな想い出のCLUB 24への道のりとなんか似てるなぁ・・・って思ってたら、24と同じビル、2FがLazyBonesでした(笑)。

あれ???と思いつつ、看板がない24を見て「なくなった!」と思ったのですが、確かなくなるっていう記事をネット上で見ていたはずで、帰宅後に「あぁそういえば告知されてた気がする」と変に納得したのでした。


おなかが空いていたので1Fのコンビニで何か購入して、外で食べてから入店するか、とも思っていたのですが、ライブバーってことで何か料理もあることを期待して何も買わずにさっさか2Fに上がりました。

店内には以前小山絵里奈ミーティングでお会いした方が2名おりました。

そもそもこのお店のことを少しだけ書いておくと、小山絵里奈が世に出て行く前、坂本龍一のラジオにデモ音源を送る以前にこのバーでよくライブをしていたとのことです。
お店の関係者はメタル好きが多いみたいですが、メタル好きをも虜にする歌心の持ち主、小山絵里奈はジャンルの壁をも飛び越えて評価されていて、このお店一丸となって彼女を応援しているっぽいです。

そんな店内を見回してみると彼女のデビュー以前のライブ告知パネルが飾ってありました。
この写真はJ-WAVEのサイトアーカイブ内の紹介ページに使われているのと同じっぽいですね。
日付を見ると2003年となってます。5年くらい前っぽいですね。


あと、少しくどいですが、もうちょい店内の紹介です。

このお店は先述の通り、メタル好きの方がお店関係者にいるってことなんですけど、メタリカが特に好きな方が居て、好きすぎてメタリカに思いが通じたことによってメタリカ公認バーの称号を得たっていう逸話もあります(笑)。

メタリカから古いバックステージパス、本人使用のギター弦などが段ボールいっぱいに送られてきたなんていうエピソードもあるみたいです。

そんなこんなで神棚みたいな感じでメタリカコーナーが設置してありました(笑)。
案の定、バーなので薄暗くてうまく撮影できてないですけど、「GARAGE INC.」「...and justice for all」にはさまれて「Master of Puppets」のペーパークラフトみたいな置物が置いてありました。

その他、壁にはサイケのレコードジャケットが飾ってあったりと音楽に特化したバーであることを実感させられるような内装が施されており、音楽ファン、特にロックファンには居心地の良い雰囲気となってました。(換気も良いみたいで、たばこの煙も気になりませんでした。喫煙者少なかっただけかもだけど)


その他内装?ですが、小山絵里奈のCDも飾ってありました。

この日は彼女の世界配信デビュー作であり、ベスト集的位置付けの「AMMO」(アンモ)の配信開始直前ライブっていうこともあってなのかもしれませんが、察するに結構ずっと飾ってあるっぽかったです。

手前から最新作「NOMMO」「VIVIDROP」「Happy Holidays!!! by commmons」とありました。「INLY」はなかったです。




19時Openで20時Startとなっていたものの、19時に入って30分くらいは自分しか客が居なかったこともあり、始まり時刻をちょっと押してスタートとなりました。

始まる頃には席はほぼ満席となり、きつきつ過ぎない状況でゆったりと見ることが出来ました。

小山さんは赤いワンピースにゆるいマフラーのような、人形のようなものを首に巻き、サポートに以前もエイベックス内で演奏した時にギター弾いていた小田島さんが参加されてました。

小山さんは以前もそうでしたが、どっかゆるさと言うか、お茶目な面があって、さりげなくクスリと笑わせてくれるような何かを用意するのが好きみたいで、個人的にツボだったりします。



セットリストを書いておきます。

  1. Little Things

  2. 此花咲耶姫

  3. MARIMBON

  4. MONSTER'S BIRTHDAY

  5. 幻ゲーム

  6. 梔子

  7. ユウリタユフエリウライ (未発表曲) 

  8. モスラの歌

  9. PARTY

  10. My Favorite Things

  11. (encore)恋のバカンス



1st「VIVIDROP」と「NOMMO」からバランスよくやっていた様子です。
カバー曲もこれまたジャンル、時代を飛び越えて選曲されてます。
MCはそこらじゅうの方言を取り入れた謎な喋り口でお客さんの笑いを誘ってました。

この曲がこうだっていう解説も今更難しいのと、「NOMMO」のレビューを当blogで書いたのもあるんでそちらを見ていただきたいところですが、総じてとてもよいライブでした。

楽曲が良いのもそうなんだけど、二人ともとてもうまい。
ギターの小田島さんについては後述としますが、小山さんのマイク裁きと言うか、とにかくマイクへの距離感の取り方がばっちりできてました。

以前見た際にも感じていたのですが、マイクへのon/off感がほんとうまくて、この感覚はまさに現場、ライブで歌ってきて養われた感覚なのではなかろうかと感じました。

ロックと違って一辺倒(そういうのばかりとは言えないですけど)に主張をしたり、言葉を投げつけたりっていう音楽の人ではなく、歌を綴る、織るように丁寧に、かつ柔らかく大きく歌うシンガーなのでそのマイキングも実に生きてます。

「NOMMO」にもそのマイキングの良さがサウンド的にもとてもよく出ていると思うので気になる方はぜひ「NOMMO」もお聞きいただきたい所存です。

話は変わりますが、小山さんは背丈が小柄ですが大きく口を開けて歌うのと、自分なりの声の出し方をよくわかっているみたいで、声量も豊かです。
LazyBonesみたいな、マイクを通さなくても声が聴こえるようなところでマイキングを駆使した歌い方をするっていうのはほんと、歌が近くで、かつ表現力も豊かでとても良かったでした。

個人的に「幻ゲーム」は歌詞がとても儚く、ドリーミーなので聴いてて本気で目が潤みました。
ぱったりと死んだら葬式で流していただきたい曲です。「ぜんぶ幻」ってね。
(歌詞はこちら



さて、話題をギタリストの小田島伸樹さんに移しましょう。

とても熟達した、繊細なギタープレイにて小山絵里奈の打ち込みエレクトロ仕立てのオケを見事にフォローしてました。これはギターのことが詳しくない人が見ても結構はっとするプレイだったに違いありません。

実際、連れて行った友人も多彩な音色、繊細なプレイを見て驚いていた様子でした。

演奏後に机が同じだったので少しお話しさせていただいたのですが、ギターはFender USAのStratocaster '62だそうで、46年前のビンテージギターを使用しているとのことでした。
一部改造されてパッシブのMid Boosterが小さなスイッチで切り替えできるようになってるみたいでした。(コネクタージャック部にスイッチがあった)

曲によってセンター、フロントなどなど切り替え、時にアコースティックギターのような弦そのものの音色の美しさが生きるような音色だったり、時にエフェクターを駆使して倍音成分多目のじゃりっとした質感の低い音で曲そのものの下地になっているベースラインを演奏したりといった具合でした。

「Moster's Birthday」に至っては、洞窟の奥から響くような割れた、地を這うような音色を簡素なDigiTechの小型マルチエフェクターで作って再生させており、ペダルスイッチの踏み込みでリバーブ、ディレイ成分を多目にかけたりしながら音を作っている様子でした。
ピックスクラッチ、ハーモニクスなどでもギターノイズを奏で、効果的な使い方をしているのも面白かったです。

必要最小限できっちり仕事をこなすと言った仕事っぷりは見事の一言に尽きます。

演奏後ギターに興味示していたらちょっと触らせてもらっちゃったりなんかもしました。
恐れ多かったので手にとって記念写真撮影する程度にしておきましたが(笑)、とてもユニークでお話しすると気さくであれこれお話ししてくださる方でした。


そんなこんなでお届けいたしました、小山絵里奈としてのデビュー後の恐らく最初のライブレポですが、外が暑かったこともあってビール(ハイネケン)がおいしく、がぶがぶ飲んで、終わり際に「NOMMO」中に曲名でも使用された「デメララ」なるラム酒をラムコークとして、その次にロックで飲んだりしていたら見事翌日は二日酔い気味となってしまいました。
結構金額的にも行ってしまい、お金使いすぎたとちょっと反省しておりますが、客と演奏者の距離感の近さ、ピザ食べたんですけどピザもおいしいしお酒もおいしいしで、素敵なバーでした。

また遊びに行きたいと思っております。


小山絵里奈としてはあと8月にロハスクラシック08への出演を控えており、その後はライブハウス(青山月見ル君ヲ想フ下北沢Garage)や同じくLazyBonesでのライブを予定しているみたいです。
どれもいける限り行こうと考えてますが、ロハスクラシックは非常に高いので諦め気味です。(飲み代で見事すっ飛んだ)

いずれはラップトップを使ったライブも見てみたいなと思いました。

最後に、mixiコミュニティに貼られたお店の方による写真を転載しておきます。




の曲については、聴いたことないなぁと思いつつ、自分の聞き込みが甘いのだろうかと思ってはいたのですが、未発表曲とのことでした。(本人確認済み)
ギターの流れるような音の壁が背景を薄く塗り占めたような美しい曲でした。発表が待ち遠しいです。

2008/07/29

Squier Musicmaster Bass


集合写真向かって右後ろに構えてるのがSquier Musicmaster Bassです。


Squier Super-Sonic
Super Sonic

Squier Jagmaster
Jagmaster

Squier Venus
Venus

Squier Venus
Venus-XII
この機種は97年頃にスクワイヤ独自モデルとして一部で根強い人気を誇るVistaシリーズとして生産されていたモデルのうちの1つです。

同時期に出ていたモデルはプレミアがさんざんついてるSuper Sonic(スーパーソニック)、その後Squierの看板モデルとして現在もバージョンチェンジを繰り返しつつ生産され続けているJagmaster(ジャグマスター)、NIRVANAのKurt Cobain(カート・コバーン)の嫁、Holeのボーカルとしても活躍したCourtney Love(コートニー・ラブ)のモデルとして作られたVenus(12弦モデルも同時に発売)がありました。(参考:Winter NAMM 1997 "Squier Vista Series" by Harmony Central


海外限定でMusicmasterのVistaバージョン(ハムバッカー一基搭載のMusicmaster Bassと外観が一緒のギター)なんてのもあったみたいです。(参考:I play the STUDENT MODEL.


この楽器は振り返ると大学時代、Mustangに興味があり調べていた頃に辿り着きます。
当時70年代前後のMustang Bassなどにも興味があったのですが、ピックガードが小さくちょこんとついたかわいらしいルックスのMusicmaster Bassを知り、興味を持ちました。
当時密接だった人がベースを欲しがっていたので薦めてビンテージのMusicmaster Bassを買わせたっていうこともありました。


その後、Vista版があることを知り、オークションで探した末に入手したのでした。
物凄く安かったのですが、弦が裏通しで、あまり良いうわさを聞かない中国産のモデルながらも鳴りが良く、独自デザインのピックアップの出力もなかなか強くて実用的なので驚きました。ショートスケールでボディも小柄で薄く、女性にも非常に向いてる楽器だったりします。

一時期一緒にバンドやってるメンバーに貸していたのですが、季節の影響でネックが逆反りしてしまい、ロッドをまわそうと試みたものの、ロッドにあう工具が行き着けの工房にもなく、回せるのかまわせないのかがよくわからない、と言うことになりしばらく隠居させておりました。

その後様子を見たところでは逆反りもなおり、一応使用可能な状態であったりしますが、不安な一本だったりします。



「ガラガラゲッチュ」の新井利佳


CSSのPVより
この楽器を使用しているアーティストは自分が見たことある範囲では元チェキッ娘の3人から飛び出したロックバンドのchee's新井利佳がカジヒデキ楽曲提供の1st「Snapshot」や2ndシングル「ガラガラゲッチュ」の映像らへんで使用しているのと、SIONの近年(2007年~2008年頃)のアルバムに参加している永田"zelly"健志さん(ゼリーさん)がデモやレコーディングで一部使用した、と言った情報くらいしかありません(笑)。
(ゼリーさんに関してはご本人がそのように言っておりました。家で愛用しているとのことです)
海外ではブラジルのニューレイブバンドの先駆とも言えるCansei de ser sexyこと、CSSの「Let's Make Love (And Listen To Death From Above)」のPVで黒髪の女性が(ってメンバーほとんど黒髪だけど)使用しているのが見られます。(彼女確か脱退しちゃったはず)


目撃情報ございましたらどしどしご連絡ください!(笑)

そんなこんなでVistaシリーズ自体が、作りはFenderのセカンドブランド的なSquierながら良く、一部で人気が続いているために中古で見かける頻度も低く、かといって第一線で使われているほど高級な楽器、しっかりしたモデルでもないためにあまり見かけませんが、Super Sonic、Jagmaster、Venusなどはどうやら日本製らしいので、中国産モデルよりも作りが良さそうなので1本は持っておきたいものです。

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2008/07/28

Fender Mexico TORONADO

集合写真の後方真ん中に位置しているのはFender Mexico TORONADO(トルネード)です。

このギターはFenderの近年の機種の中でも珍しい機種です。

この機種は98年頃のデラックスシリーズとして新たに作られた機種のうちの1つで、同時期のモデルとしてはMustang後継機種と言われたCycloneがあります。
サイクロンはまだシングルコイル搭載で、ボディシェイプも一部に根強い人気があるMustang、Musicmasterと同系統などなど特徴があったものの、Toronadoに至っては他に類を見ないまったく新しいモデルとして生産されました。

強いて言うならJazzmaster、Jaguarの系譜にあるような丸みを帯びたオフセット・ウェスト・デザイン(使い方間違えてたら教えてください)が採用されてます。
が、ちょっと丸っこい、こっちは。それでいてちょっとずんぐりむっくり。しかもハムバッカーが2基。

Cycloneの初期モデルはシングルピックアップをフロントに、リアピックアップにハムバッカーっていう仕様だったのだけども、こっちはハムのみ。
しかもつまみが4つ、VolumeとToneの仕様で、ピックアップセレクターが付いてるあたりから、GibsonのLes Paulの系譜にあるギターと似ている。

でもルックスはFenderのコンポーネントギターだし、ネックの握り心地もFenderらしい感触。
ヘッドシェイプもFenderの伝統的な形にクルーソンタイプのペグが搭載されている。

Fenderらしさと、そうでない感触が共存している故に人気が低く、一部のマニアの間でしか受けてなかったせいか、何回かバージョンチェンジをしながら各種出しつつ、売れ残って(笑)いよいよ打ち切りとなったようです。

ちなみに自分がかつて調べ上げたところでは以下の機種が存在するそうです。
98~03年 Delux Series Toronado
広範囲のピックガード、Fenderらしいブリッジ メキシコ製
04~06年 American Special Toronado HH
小さいピックガード、TOMブリッジ
04~06年?Toronado GT HH
アメリカ製? L字ストライプ
04~06年 Highway1 Toronado
小さいピックガード、TOMブリッジ、1V1T仕様
2002年発表 American Special Toronado 亜種
P-90が載ってる小さいピックガード版
自分の言葉で述べている感覚が強いですが、5種類出ているうちの初期の機種を持っております。

この機種を使っている有名な人はミドリのVocal&Guitarの後藤まりこくらいかもしれません。(参考:YouTubeにて「ミドリ」検索結果
彼女はAmerican Special Toronado HHを使用しているみたいですね。


あとスウェーデン/フランスののバンド、Envelopesも使ってるみたいです。
Vocal、Guitar、Keyboardを担当するHenrik OrrlingがToronado GT HHを使っているみたいです。他の写真を見るとテレキャスターデラックスやRickenbucker Model600シリーズの何かもつ買っているみたいです。


Red Hot Chili peppersの「Can't stop」のPVにてJohn Fruscianteがほんの少しだけ弾いている姿も目撃されますが、レコーディングにおいては使用してないっぽいです。


あと、くるりと向井秀徳が共演した際の映像でも、向井氏がToronadoの初期型を弾いている姿が映ってます。


GO-BANG'S(ゴーバンズ)のトリビュートアルバムに参加の熊猫xiongmaoの「チェリーボーイ」には、このギターの音が実は使われていたりします。(っていうかこのギターをサポートギターの方に貸して、使ったとのことでした。)

気になる方はぜひ聴いてみてください。
(Fender Mex ToronadoとBig Muffの第二期版、通称「ラムズヘッド」のコピー物をエフェクトとして使ったとのことです。)

この機種は本数が少ない、見かけない、人気ないの「3ない」によって(笑)全然見かけません。
手に入れるのも一苦労です。

しかーし!
Gibsonのギターと作りが違うのでGibsonとも違った音が鳴る点、弾き心地がFenderのもの、弦が裏通しなので案外鳴りが良い(生産から10年を経ていることも関係しているけど)などと言ったメリットもあります。

Telecaster Deluxeは歴史がある為、再生産はされているものの値が結構張るんですが、こっちは見かけたらゲットしておけば!っていう程度の値段にしかまだ跳ね上がってないのである意味レアだし、ある意味でめっけもんギターです。

ライブで使えば目立つはずです。特にギター好きからしたら「何?!」ってなるはずです(ごく一部で)

そんなギターが大好きです!これはもう手放したくないギターです!(笑)

でもハムバッカー、あんまり好きじゃなかったりします。
今後要研究ですね。

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2008/07/24

Fender Japan Jazzmaster


ノイズミュージシャン、DJとして活動しているGuilty Connectorこと、Nakagawaくんと大学で知り合いました。音楽でないところで知り合って音楽の話ができる仲間が出来たっていうのはとても貴重なことで、当時は物凄く嬉しかったのを覚えてます。

そんな彼と話していて、我が家にごろごろとある機材を見て「ギター使ってないから買わないか?」と振られたのがこのギター、Fender JapanのJazzmasterでした。

彼が音楽を始めた頃に購入したものだそうですが、その当時はギターを弾くと言うよりもSHIBAKI ELECTRONICSによるノイズ演奏が主だった彼なので、譲ってもらうことにしました。

が、当時からFender、Squierのマイナー機種は好きではあったのですが、正直な話Jazzmaster、Jaguarなどの、Stratocasterの上位機種として60年代に登場したモデルには興味がありませんでした。
80年代のニューウェーブ、オルタナティグロック以降のアーティストがこれらの楽器を愛用していたことで、ある種「その楽器を使ってる音楽シーン」みたいのが形成されていたことが嫌だったからです。
(未だにJaguarは好きでなかったりするのはそういう成り立ちすぎてる世界ゆえの値段の高騰みたいのも嫌だからです)


当時所有していたFender USA Bronco '78
いざ受け取ってみると正直、ぼろぼろで愛着が全然沸きませんでした。
当時密接だった人に「なんでお金ないのにこんなギターを譲り受けるのか」と批判までされたり、当時所有していたFender USA Broncoへの愛着もあって使わずに放置しておりました。

ぼろぼろだっていう話は本人から聞いてましたが、案外美品が好きだった自分に気付き、あぁーあとも思ったものでした。(塗装の剥がれが自然に、と言うより落とした、ぶつけたの類で変な剥がれ方しているのがなんとも嫌でした)


そこでこうしたのです。
「徹底的にカスタマイズしてやろう」と。


まず施したことはステッカーを貼ることでした(笑)。
傷隠しにステッカーを貼ることはよくあるのですが、ライブツアーをたくさん行ってあらゆるバンドのステッカーが貼ってあるようなパンクのギタリストのギターのようなかっこいい状態には貼れませんでした。
そもそもバンドステッカーがなかったしで。買ってきたBlytheのシール、お菓子のおまけでついてたスヌーピーのシール、infoseekのシール(多分これはレア)、当時一緒にバンドやってた仲間からもらったAppleコンピューターのロゴシールなどをもらってぺたぺた貼っていきました。
ポイントとしては、ねじあなをつぶしていない点です。これは工房の方にも誉められました(笑)。
シール貼る方はあらかじめねじの部分はくりぬいておくことをオススメします。

その次に施したのはブリッジの交換です。

Jazzmaster、Jaguarのブリッジに使われている駒はネジを横に倒したような形をしており、これによってピッキングが強いと弦が隣の溝にずれたり、チョーキングすることによってずれるなどの不具合があると言うのが有名でした。(そもそもJazzmasterに至ってはJazzで使用されることを前提に作られたStratocasterの上位機種として発表されたものだそうで、チョーキングを使用しないJazzのプレイにおいては問題がなかったのかもしれませんね。でもサーフミュージックなどで人気が出てしまったJazzmasterなのでその後の使用方法に見合ってない使用だったのかもしれません)

この弦落ち、弦ズレ対策として有名なのが「Mustangのブリッジに交換する」「溝にマニキュアなどの塗料を塗って溝を埋める」の2種でした。
自分が譲り受けた時はマニキュアが塗られてましたが、ブリッジ溝部分にのみ赤い塗料が塗られているのがとても嫌でした。あと、駒のネジ具合で微調整が可能なのは承知していたのですが、正直そのブリッジで奏でられる丸い音色も好きではありませんでした。

そこで採った施策がGibson Les Paulなどに使われているTune-O-matic(頭文字を取ってTOMと略します)ブリッジに交換することでした。
これをやってしまうとTOM固定用ネジ穴を設置せねばならなくなり、それまで入っていたJazzmaster用ブリッジ穴を埋めてそれを作成する必要が出てくる為、ある意味後戻りの出来ない施術が必要となります。
が、そもそも愛着がなかったのと、サスティンの短さ、音色の丸さをどうにかしたかった為に後悔ゼロで楽器屋に持っていってみました。

現在は世田谷区上馬から移転したフーチーズさんに持ち込み、TOMブリッジもそこで購入、工費含めて10000円くらいでやってもらいました。

この改造によって弦落ちゼロ、高さの調整が容易になり、ブリッジでの弦との接点が狭くなったことで音色が明るく、サスティンも伸び、個人的に素晴らしい音になったと満足しております。
今思うとJazzmaster特有の音色を殺したかなとは思っているのですが、そもそも別にそういう音色が欲しくてJazzmasterを手に入れたわけではなかったので、これで良かったのでした。

Fender Jazzmaster J.Mascis Signature Model
後々知ったことなのですが、グランジムーブメントの中核を築いたバンドのうちの1つ、Dinosaur Jr.(ダイナソージュニア)の中心人物、J Mascis(Jマスキス/マスシス)の使用するJazzmasterはこの改造がされているようです。
彼のシグネイチャーモデルがMade in Japanながら海外限定で販売されているようですが、そのモデルにもTOMは搭載れてます。(参考:From the Electric Guitars booth: The J Mascis Signature Jazzmaster® Guitar / Fender.com Jazzmaster J Mascis Signature Model

この改造については高校時代、Nirvana好きの友人が「カートはそういう改造をしている」と言う情報を言っていた気がしていたのをずっと覚えていたのがきっかけだったりもしまして、今見てみるとこの改造はSonic Youthやら、My Bloody Valentineやら、シューゲイザー、オルタナ系のアーティストの間じゃ結構おなじみの改造みたいですね。

そんなこんなで音色的には満足したのですが、フレットに傷がついていたり、ペグがばかになっちゃってチューニングが一部できない、とまだまだ手がかかったものの、地味にお金をかけて今に至ります。

とにかく、普通じゃない一本にしようとしたことがより良いサウンドへの第一歩になったような気がするので、このギターはどんどん改造していってみようと考えてます。(売ってもらった価格よりも高くなる予定です。)

そのうちフジゲン製の初期Fender JapanのJazzmasterも入手してみたいこのごろです。(結構評価が高いせいか、見かけないですね)
ちなみにこのギターはCrafted in Japanの刻印があるフジゲン以降のギターとなってます。

Fender Japan Telecaster Eシリアル

お次がFender Japan Telecasterです。

これはバンドメンバーが使用しないと言うことで借りたものなのですが、かつてバンドメンバーがスタジオ、ないし我が家にこれを持ってきていたような気がしていたので「テレキャス持ってたよね?使わないなら貸してくれ」と言ってみたら「あるけど実家(京都)にある」と返答をもらって不思議な気持ちになったことがありました。ちなみに彼も自分も現在は東京におります。わざわざ京都から東京まで取り寄せてもらっちゃったりとかしました。(Thank you バンドメンバー)

なぜテレキャスを持っていたことを当てたのかは不明ですが、不思議な出会いの楽器です。(別にもらったわけじゃないんですが)

この楽器は調べてみると恐らくTL72-55っていう機種で、グレード的には低い機種らしく、Fender Japan製はFender USA製を参考に作られたギターと言う傾向があるのですが、これはJapan製ならではの仕様になっています。
大きな違いはペグがクルーソンタイプじゃなくてグローバータイプのものになっている点、あとセレクターが安いっていう点でしょうか。
行き着けの工房にこのギター持っていったら「Fender Japanには昔から安物スイッチ使うなって言ってるんだけどねぇ」とぼやいておりました。ずいぶんノイズを取る清掃など行ったのですが、どうしても切り替え時に若干のノイズが発生してしまうのでした。
個人的な感想ですが、やはりクルーソンタイプのペグの方がFenderらしい気がしますね。「ちょっと仕様を本家と変えてます」感が日本ならではのブランド、フェルナンデスだったりグレコだったり、トーカイだったりを感じてしまったりします。まぁ、言うなれば本家の子会社だから純日本製ってことでそれらと同系列とみなして間違いないんですが、一応はFenderと冠されている以上はエレキギターの老舗らしいブランド感はパーツ1個取ってみても醸し出して欲しいなっていうのがありますね。

シリアルはEシリアル、年表から察するに1984~87年製らしく、2008年現在、若く見積もっても20年の歳月を経ている楽器であることが伺えます。

それゆえか、材質は不明ですが、なかなか鳴りは悪くない印象です。

グレードが低かれどテレキャスターらしい明るい、歯切れの良いトーンが堪能できる点は非常に気に入ってます。
80年代は間違いなくフジゲンがギターを製作していた時期で、フジゲン製の質の良さを実感できる機種だったりします。(とは言っても他のフジゲン製のを弾いたことがないんですが)

ちょっとネックが太めなので、最初握った時に違和感を感じましたが、慣れてくるとそこまででもないなと思っております。
ネックが少し反っていたので自身でばらばらにした際に少しだけロッドを締めてあります。
工房に持っていった際も調整はほぼせずにブリッジの駒だけいじって終了、と簡単に終わりました。

自宅弾きで大活躍、と言ったところです。

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Fender USA Stratocaster(Jeff Beck仕様)

左手前にあるギターはFender USA Stratocasterです。

これがもっとも最近我が家に来た、借りてきたギターです。
昔バンドメンバー募集で知り合った友人から久しぶりにコンタクトがあったので、最近どうしているか聞いたらあまり楽器を弾いていないとのことだったので、使ってないならちょいと貸してくれと申し出たところ貸してくれました。

ハードケースに入っていて、Fender USAのギターだと聞いていたので楽しみにしていたのですが、開けてびっくり。
Jeff Beckシグネイチャー仕様のWilkinson Roller Nutが搭載されたモデルでした。

一度は見たことがあったはずなのですがどういう色、仕様のギターかは全然覚えてなくて新鮮だったのはあるんですが、果たしてこのRoller Nutはどうしたら良いものか?と戸惑いました。

帰宅して早速清掃、張ってある弦でチューニングしてみたものの、弦がどこかに接触してしまい「ぴよーん」と、所謂ビビりとは違う、シタールみたいな音色になってしまいました。

このような症状は初体験で、明らかにローラーナットが不安定な故にそうなっていると思ったため、手に負えないのでお世話になってる工房に翌日連れて行きました。

そしたら工房の方が「ローラーナットはお手上げだから他の楽器屋に持っていってくれ」と返却されました(笑)。
以前から親切丁寧ながら愚痴が多い工房の主だなとは思ってたのですが、このような展開になるとは思ってなかったのでちょっと残念だったのと、このギター持っていってすいませんっていう申し訳ない気持ちとで挟まれつつ、ギターを背負って持って帰りました。

工房の主曰く、このローラーナットが悪くて音がおかしい以上はローラーナットを交換しないといけないが、今入手が困難なので、その手配するのが面倒くさいとのことでした。
自分で手配するか、どこか在庫があるところに当たってやってもらった方が早いし、俺も面倒臭くないからそうしてくれ、っていう風に言われました(笑)。
正直な工房主ですが、この方の仕事には大変お世話になっているので素直に応じました。

帰宅後調べてみるとイケベ楽器が限定復刻していることがわかった為、早速店頭に顔を出して在庫があるか確認したところ、ありました。

高い(税込みで13340円)んで迷ったんですが、物は試し、大金はたいてもやった行動は自分の中の印象にも残るし、経験にも知識にもなるしで、ここはいっちょやってみようと思って購入しました。

同じパーツがついている為、余計な工賃、手間はかからずに部品を交換するだけで済むらしいことはわかっておりましたので、それで我が家にて取り外してやってみた次第です。

が、どうもローラーの状態が以前のものと違うらしく、違う弦がシタールみたいな音になってしまった。

困った挙句、自分でシム(ナットの高さを変えるための下敷きのようなもの)をゴミ箱に入ってた紙で作成し(笑)、ナットの下に引いたりしながら高さを少しずつ調整してみました。
ゴミ箱の紙を切って使う手法は高校時代から工房の人がやっているのを見ているので、見よう見真似です。かすかな高さの違いで差が出るため、少しずつ紙を足していってみました。

結局のところ、汚い図を挿入しておきましたが、片方のローラーには乗ってるけど、もう片方のローラーにぎりぎり乗ってなくて、弦を爪弾いた際にその振動でローラーに触れて変な倍音が発生して、所謂シタール独特のぴよーんって音が鳴ってしまっている様子だ、と判断したため、片方のローラーの下だけにシムをかましていきました。

結果として少し改善したものの、その他のバランスが改善せず、どんどん迷宮入りしました。
弦高も高いためにローポジションでのコードが押さえづらいのも難点となってました。

困った挙句、つい先ほどの話ですが、元々ついてたシム(薄い金属製のちゃんとした奴)を外してまずナット自体の高さを落としました。そして紙のシムもちょっとだけ残してやってみたのですが、結果的に案外弾ける状態になりました。

元々なぜ薄い金属製のシムが2枚も乗ってたのかが謎ですが、自分には現状が弾き易くなりました。

それと、ピックアップ3基の音量さが極端だった為、センター、フロントのピックアップの高さをだいぶ下げました。

ブリッジの調整がまだうまくできないのでそこら辺はざっくり勘でしかできないのですが、日々いじって研究してみたいと思っております。
(2009/01/04加筆)
書き込みでツッコミ入れていただきましたが、ローラーナットに対する弦の張り方が上記は不適切でありました。

現在は張り方も含めて問題は解決しております。
<正しい張り方>

図も挿入しておきましたが、ペグ側はローラーの下から、ネック側はローラーの上から弦を通して使用するそうです。

某工房の主はどうやらローラーナットについてそれすらも認識していなかった模様なんですが、工房の人としてそれはどうなんだろう・・・・(笑)。

でもきっと彼のあの拒絶の仕方はローラーナットなんかとは絶対に付き合わない!っていう覚悟の上なのかもしれないですね。

コメントにてお書きいただいた匿名さん、ありがとうございます。


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2008/07/23

プリングミン@渋谷LUSH

プリングミンのライブが渋谷LUSHであったので行って来ました。

LUSHであるプリングミンのライブは月1ペースっぽい感じなのでもうおなじみな気がしてきております。
ここのライブハウスは規模がでかいわけじゃないので距離感が近いのがファン視点で見ると嬉しいですね。

対バンはTHE KOALASQUATTROtalk to meで、合計4バンドの出演でした。



最初がTHE KOALASでした。

この日はプリングミン以外どれも知らないバンドでした。

結構声が高めのギター&ボーカル(グレッチ?)、渋いレスポールを弾いてるギタリストによくわかんないメーカーのジャズベースを高めの位置で弾くベーシスト、そしてドラムの4人編成。

どことなくBlanky Jet Cityの影響があるのではなかろうかっていう印象があったのですが(声が高い点とグレッチみたいなギター弾いてる印象から)要素だけで連想させるだけで音楽性は別にそういう感じではなかったでした。

曲はどんなだったか忘れてしまったけども、まっすぐな歌が印象に残ってます。



お次がQUATTROでした。

余談ですが、バンド名がライブ会場としておなじみのクアトロと同じ綴りなのでWeb探すのが大変でした。
簡単な名称って何かと被ったりするので、情報を発信しようって言う時にバッティングするので良くなさそうですね。かといって名前を変えるのも気軽には行きませんが。

名前はシンプルですが、ギター&ボーカル(Rickenbacker 480と思われるギター)、ギター(Gibson SGだった気がする)、キーボード(HAMMOND XK-1と多分Electro HarmonixのMemory Manなるディレイみたいなものを使用)、それにベース(ジャズベースかしら)、ドラムの編成で、ちょっとサイケデリックな風味を感じさせる、音がいっぱいのシンプルっつうより複雑に入り組んだロックな演奏でした。

ボーカル以外が60~70年代っぽい風貌だったのに対してボーカルの方だけ普通な感じではあったのですが、ボーカルはさすがにボーカルってだけに、バンドを引っ張っていく歌い主でした。


個人的に初めて見たリッケンバッカーの「480」と思われるモデルが面白かったです。
見た目、形がリッケンバッカーのベースの代表的なモデル「Model 4000」系列の格好していながらギターで、現在よくみられるリッケンバッカーのギターのヘッドシェイプっつうよりはやはりベースの4000系の形してました。
ベースであの形はかっこいいなぁと思っていたので、それのギター版の形が存在することを知らなかったのでなんだか衝撃がありました。(なかなか見ないギターだし)

こういう、見たことないものに出会えるのがライブハウスの醍醐味な気がしてます(何)。

音が結構でかかったです。



お次がプリングミンでした。

この日はセットリスト的に言うと

  1. the time has come

  2. 新曲(ミドルテンポの曲)

  3. 新曲(ポップでアッパーな曲)

  4. 新曲(どんな感じか忘れた)

  5. 新曲(スローでギターが入り組む曲)

  6. This world is yours


と言った感じでした。

最近は「再生」を2回くらい連続でやっていたので今回も出るかと思ったのですが、新曲ずくしでした。

1曲目はおなじみ「the time has come」の新イントロバージョン。
最近はイントロが長く、トリッキーに変化しており、跳ねた感じともぐりこむような引っ張るアレンジに変わってます。

その次がここ最近披露されているミドルテンポのゆったりした曲です。
サビはキャッチーに、出だしは温かみのあるギターのミュートプレイが生きた印象の曲だったと思います。
アルバム中盤に収録されてそうな印象ですが、次発売される「This world is yours」のカップリングに収録されてるかどうかも楽しみです。


その次が確かとてもアッパーな曲で、イントロの疾走感、そしてメンバーのノリっぷりも激しく、ポップさが弾けた曲でした。

この曲ではメンバー全員(ベースのひろやす君以外)がコーラスを取るようなにぎやかな感じになっており、今後場の雰囲気を持ち上げる際にぱきっ!と演奏されていくのではなかろうか、と言った曲でした。

デビュー1枚目のミニアルバム「yes,we are.」収録のシングル的な曲「FUN」みたいな弾けたポップソングって感じです、タイプ的に言うと。

ヴァン・ザンドのテレキャスを弾く新田君も飛び跳ねてのりまくって演奏してました。
前にぐりっと出てきて演奏したりと激しいパフォーマンスも見られました。なんか珍しい!

お次も確か新曲をやってました。

こっちは2曲目と違ったタイプの新曲で、ドラムのきゃりーコーラスが生きてる印象の曲だったような気がします。
ちょっと記憶が曖昧になってるので具体的には思い出せませんが、これも次回アルバム向きの新曲かもしれません。
写真はこの曲の写真かは忘れました。多分次の曲の写真かとは思う。

その次が「再生」「sou」「泳ぐ声」に続きそうなプリングミンの中でもちょっとシューゲイザー寄りのゆっくりとしたテンポの、ギターの多彩な音色が流れるように繰り広げられる新曲でした。

イントロで聴かれる2本のギターの絡みは「泳ぐ声」の延長にあると言っても間違いはない感じで、こういう絡みがプリングミンの面白みのうちの1つだなーと思いました。

Vocalやまちゃんの声は低めの声なんですが、やまちゃんの歌うメロディのオクターブ上をドラムのきゃりが歌うと言った部分もあったりで、メンバーそれぞれの歌が重なっていくような印象をこの曲から受けました。
みんなで作っていってる感がより一層曲に出てきてる感じはこれからの展開を感じさせるもので新作がより一層楽しみにになるのでした。

最後がここんところいつも〆で演奏されている「This world is yours」でした。

発売を目前に控えたこの曲も、数回ライブにて見ていて定着してきた印象がありました。

ベースのひろやすくんが前に出てくる1回目のサビが終わった後のメロディのところはやっぱりそっちに目がいってしまってボーカルのメロディがよく思い出せません(笑)。

2回目サビの上がり下がりの激しいメロディのところのやまちゃんの歌い手としての安定感はとても心地よく、音源と同じ通りに歌いきるのはさすがと言ったところで心地よいです。

今回の様子を見ているとリーダー酒井くんのノリっぷりも結構好調のようで、向かって右側(上手って言うんだっけか?かみて。)にいつも構えてる彼も新田君側にぐりぐり繰り出していってバトルするように弾き倒してました。

今回も総じて非常にテンションの高いライブで、レコーディングで磨き上げている要素をじわじわ出して行ってる印象が強かったでした。見る都度新しく変化していく様に今後も期待です。



ラストがtalk to meでした。

このバンドはよくLUSHのスケジュールで名前を見かけるので気になってました。
配られていたフライヤーによると、どうやらこのバンドのベースの方がUnlimited Broadcastの方でもあるみたいです。

4人編成でボーカル、ギター(Gibson Les Paulと高そうなエフェクターたち)、ベース(Gibson Thunderbird)、そしてドラムの編成でした。

ギターの方の足元をちらっと見たのですが、高級エフェクターとして非常に有名なKLON Centaurと思われるエフェクターがありました。テープでつまみが固定されていたので全貌は見えませんでしたが、多分それです。
プロのレコーディングでもブースターとして使用されるなど、定番かつ高級なものとして知名度が高いですが、実際に使ってる人は初めて見たかも。(8~12万くらいするエフェクターです)

パンキッシュでノリの良いパフォーマンスには固定ファンも居るみたいで、最前列の女性は踊り狂ってました。



終わってからメンバーに感想を言いがてらにちょっと小話をして帰りました。

メンバーが今度出るシングルのサンプル盤を持っていたのでちらちらと見せてもらいました。(がしっと見せてもらうわけにいかないから目の前でぴらぴらしてもらいました(笑)。)
シングル内の歌詞カード部分にも写真が挿入されていたりとしっかりしたアートワークみたいです。
ジャケにメンバーが写ってないんですが、メンバーの写真は内側に載ってるみたいです。


いつもライブ中にぱしゃぱしゃしてるだけなのもなんか気持ち悪いんで、楽屋で1枚ポーズしてもらいました。きゃりーの笑顔が良い感じです。リーダーはいつも通り。

リーダー酒井くんとFulltoneのエフェクターについて少し話したんですが、前に出てぺったり張り付くような音が魅力だそうで、音色が二人ともシングルコイルで似ているのでそこで差を出しているというようなことを言ってました。

機材と言えば新田君側のボードに新たにIbanez SM7 SMASH BOXが登場してました。
ゲインをちょっと上げるだけで猛烈な歪みになるらしいのでゲインは0くらいで使ってるとのことでした。
1台強烈な歪みになるエフェクターを置いてる位置があるっぽいのですが、Expandora→Roger Mayer VOODOOのなんかのFuzz→そしてSMASH BOXと変遷してるみたいです。レコーディング中の写真?を見ているとロケットファズみたいなのも置いてあったりするらしいので、ここは結構Fuzzポジションなのかもしれませんね。