大学の卒業論文で「稲荷信仰・稲荷神社」について書いてた時に、各地の稲荷神社に巡って由緒書きを見たり、紙で配置されたものはもらってきたりしていたんですが、久しぶりに大田区 羽田エリアにある「穴守稲荷神社」に行ってきました。最寄駅は京浜急行電鉄空港線 穴守稲荷駅。品川駅からおよそ15~20分の場所にある駅です。
狭い敷地にたくさんの稲荷社が祭られた神社
茨城県笠間市の笠間稲荷、岡山県岡山市の最上稲荷なんかもデカい稲荷神社ですが、総本社は伏見と言われており、伏見系の稲荷社が多いのは自分の足で見て回った限りでわかった結果でした。
都内在住の人間が見て回れる限り+京都に出向いた際に見知ったことと、様々な文献を元に論文を書いたんですけど、自分で見て回った中で印象的だったのが大田区の穴守稲荷神社でした。(あと印象に残ってるのは深川の「芭蕉稲荷」と、築地にある「波除神社」です。その話はまた後程)
そんなわけで、今回のblog記事の本題とはちょっとズレますが、2019年春~初夏の時点で改装を行っており、久しぶりに行ったらかつての面影が全くなくてがっかりした、という話の前置きで、15年前に私が撮影した写真が残っていたので、まずそれを見ていただこうと思います。
立派な本社の脇に鬱蒼とした林があり、その中小さな岩山に小さい社があったり、狐の像が無数に配置されたり、ハンディサイズの鳥居がたくさん奉納されていたり、人がくぐれるサイズの鳥居がたくさん連なったりで、結構“雰囲気”のある神社でした。敗戦したのちの空港建設で現在の地に移設されたとのことで、2004年時点で50年ぐらいの歴史があったようです。京都の伏見稲荷の千本鳥居を歩いたことある人なら目にしたことあると思うのですが、それをきゅっと小さくした感じで、信仰の篤さを感じられる空間で個人的に好きでした。(ちなみに、そんなにどこかの教え・宗教に依った人間ではないので、カジュアルな視点です、あくまで)
海外にライブしにいったりしていた友人がアー写を撮りたいと言っていたので、外人が見て日本っぽい!って思う写真撮ろうぜという話で進め、この稲荷に連れて行ったこともありました。(該当記事)。10年ぐらいblog続けてると、あーこの時こんな感じだったか、というのもあるけど、10年で色々変わってしまったなと思うことも多々ありますね…。
2018年末から改装しはじめていた件
穴守稲荷駅から見る鳥居は変わらないんだけど、本社がある辺りが防災上特に問題があったみたいで、その辺が全部取り壊し・移設されてました。
防災と言われたら、それはそう!としか言えないぐらい密集していたので仕方ないんだろうなと思ったものの、やはり古き良き景色(?)が失われたことへの寂しさが強くて残念でした。神社って、そう景色ががらりと変わるもんじゃないじゃないですか。あの圧迫感と篤さを見に来たようなものだったのに。
工事エリアの区切りになってる壁も、白じゃなくて赤だったりしたら雰囲気あったなと思うんですけど、京都の伏見稲荷クラスのでかいトコじゃないと、あり合わせの壁使うしかないのかなという感じがしますね。渋谷駅周辺の再開発に関しては、工事中の壁なんか、少し表示や模様が凝ってたりするんですけど…。
稲荷社の景色を彩る鳥居の数々も端に寄せられていたが、くぐれるようには設置されてなかった。改装終わってから、また本殿に向かっては設置されるんだろうけど、私が好きだった奥ノ宮あたりの雰囲気は“鬱蒼とした”感じには再現されないんだろうなと思うと、これまた切ない気持ちになってしまった。
話変わりますが、比較的、ここは“雰囲気のある”神社だったんですが、“雰囲気のない”神社もそれはそれで好きです。
オススメなのが、武蔵小杉駅から歩いて5~10分程度でつく場所にある「京浜伏見稲荷神社」です。2年前の様子がこのサイトで見られますが、近年改装をしたようで、とてもきれいだけども篤さと整理された感じが独特の雰囲気を作ってました。ここ最近で1回行ったのですが、その時はさらに直していたのと、昔立ち入った時になかった富士塚みたいなものができてて面白かったのと、色々見どころがあったので、近くを通る際にはぜひ立ち寄ってみて欲しい稲荷社です。今どうなってるのか、近々気が向いたら行ってみます。
10年ぐらい前の景色の写真を見て、「あーこの時こうだったんだ」って振り替えられるのがblogとかの良いトコだと思うので、改めて改装中の様子を記録しておこうと書いてみた記事でした。2020年3月(神社内表示では平成32年と書かれている)に改装が終わる予定だそうなので、また来年の春にでも見に行けたらなと思ってます。
4 件のコメント:
穴守稲荷神社
井藤真吾
大武理菜
穴守稲荷神社
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