国生さゆりのベスト「TRANSIT」を見つけたので買ってきました。
おニャン子、アイドル研究していこうと思っていることもあっていくらか買ってるのですが、なぜか渡辺美奈代ばっかり集まる。これはもう、見た目が昔から好きだからとしか良いようがないですが・・・(笑)。自分が中学生頃(93年頃ですか)から渡辺美奈代は好きだから、もうこれは仕方ない。でもテレビで見る程度で、写真集を買ったりとか、そういう風にはならなかった。やはり「今のアイドル」ではないと思っていたので手は出さなかった。
しかし一巡りしてしまうと、「あの時のアイドル」を擬似的に「あの時見てたら」視点で楽しみだすとこれがもう、止まらないですね。渡辺美奈代は改めてかわいい。と思ったら渡辺美奈代のソロばかり入手してしまってました。
買った動機
で、国生さゆりも結構好きだったんですけど(やはりテレビへの露出も多かったし、派手な感じではないのが好感持ってました)、彼女のデビュー曲にして代表曲「バレンタイン・キッス」をちゃんと聴いたことがなかった。
むしろ、聴いたことはあったけど国生さゆりの代表曲っていうよりは、昔のアイドルのヒットソングくらいにしか思ってない部分があった。
今日、AKB48の派生ユニットである渡り廊下走り隊がこの曲をカバーしてリリースした。職場にてBGM代わりにずーっとVMC(Music on!TVのPV専門チャンネル)にて流れていて、どういう曲かだいたいわかった。原曲聴きたいなーって思いが強くなってきたところでブックオフで見つけました。
曲目とラジオDJ風のつなぎについて
これ、収録曲は以下となってます。
- バレンタイン・キッス・インストバージョン~夏を待てない
- ソレ以上、アレ未満
- ごめんねJAJAUMA~大きい猫
- ノーブルレッドの瞬間
- 2番目の虹
- 遅れそうなスタジアム
- キスした跡は残さないで~風は勇気
- あの夏のバイク
- 星屑の狙撃手(スナイパー)~バレンタイン・キッス
いやー、不安的中。メドレーみたいに繋がってるのかなと思ってたのですが、メドレーではないんだけども、ラジオDJのような喋りが挟まって次の曲に行く、みたいな内容になってました。
選曲は国生さゆりの数ある唄の中からこれを選んだのは素晴らしい、とか言えるほど彼女の持ち曲のこと知らないので何もいえませんが、一通り聴いた限りではどの曲も非常に良くて(特に国生さゆりのちょっと下手なんだけど、かわいい声色、歌い方など)アイドルポップ的に見ても好印象でした。
個人的な話しですが、昔チャゲ&飛鳥がすごい好きで(最初に買ったシングルはチャゲ&飛鳥の「SAY YES」です)、小学校~中学2年くらいまで色々買い集めていたのですが、当時出た編集版2枚組「Yin & Young」っていうものがありまして。それもラジオDJ風の喋りがイントロに挿入されていて、曲紹介を英語でする、みたいのがありました。これ、選曲が良いのに純音源として聴けないことにもやもやしまくってたのですが、またこういうのに当たったことが悔しいですね・・・。
昔はインターネットなんてなかったので、みんな新たなる音楽との出会いをラジオに託してたと思うので、ラジオのエアチェック(流れる曲を調べていくこと・・・かな?)を続けてたと思うんですけど、その感覚と興奮を擬似体験できるベスト!って感じなんですかね、製作意図。
「バレンタイン・キッス」は有名なので、彼女の廉価版ベストを購入すれば恐らく、イントロにナレーションの入ってないもの、いくらでも手に入ると思うのですが、廉価版はジャケが即席っぽくてださいんで、やはりこういうしっかりデザインされた、本人の肖像がガン!と載ってる、持ってて嬉しいCDにちゃんとした形で入ってない、っていうのは残念ですね。今後アイドルのベスト作る際はこういう施し、不要なのでしてほしくないです!(個人の意見ですが)
と言うかCDはCD、ラジオはラジオなのでラジオ風演出は(多分最近の傾向からして、ないと思うんだけど)いらない!
そんなわけで補完のつもりで国生さゆりの廉価版ベストを近々買ってしまいそうな予感です。いやー、でも、国生さゆり良いですね。
"唄がうまくないこと"の良さ
話がちょっとそれますが、真野恵里菜が好きになった理由のひとつが「唄があまりうまくなかった」点だったりします。
アイドルって、持ち前の魅力を生かしてショーをしてくれる尊い存在だと思うわけですが、真野ちゃんは「かわいい」「ピアノが弾ける」「唄を歌いたい」っていう3つで出てきたのだな、と思ってます。
そこで出来た「ピアノ弾き語りアイドル」っていう新カテゴリーを切り開いた気がしているのですが(過去に同様の人が居たかどうか調べてませんが、タカミ的には初な印象です)、彼女、デビュー当時はいまいち歌がうまくなかった。
最近やっと「普通にうまい」「アイドルらしくなってきた」印象があるのですが、デビュー曲「マノピアノ」の不安そうな歌声、これは本当に良かった。
番組「スター誕生」の頃は唄の審査とか強かったと思うんですけど、おニャン子クラブ頃から「素人臭さ」「身近さ」もアイドルの新しい価値観になったのではないか、と思っているのですが、個人的にこの「素人臭さ」「身近さ」はすごく好きなのです。
もちろん「大してかわいくもないのに、どうして水着になってるのだ」とか「唄下手で聴いてられない」とかって言う意見もあると思うけど、それは多様性だと思えばいいだけであって、個人的にやはり「唄があまりうまくない」は魅力のひとつでしかないのです。
うまくないけど頑張ってうまくなろうとしている女の子っていうところに、なんとも言えない輝きと青春を感じるわけですね。
うまくなってしまった真野恵里菜が悪いわけではないのですが、少し淋しくも思ってます。
さて、で、国生さゆりです。
あまり知った口聞くと、新参が何を言うかと叩かれそうですが、このベストを聞いた限りでは国生さゆりの歌唱力は正直な話、微妙な感じですが、これがたまらなく良い!
今日、ボーカルのピッチ補整が当たり前になってしまったり、ライブでも元々入ってる歌声に被せて歌うとかも当たり前になってしまったので、純粋な地声での唄がレアになってきてる印象がある。(ハロプロのコンサートは断固生唄にしているところは本当に良い!)
しかし、この盤がリリースされた1987年(昭和62年)はもちろんピッチ補整なんかない。その中で拭いきれない持ち前の音程のちょっとした不安定さ、これが本当に良い。
AKB48とか、いや、好きですけど、歌としての個性は0です。楽曲が良いし、彼女達のこと好きだから悪くは思ってませんが、すごくうまいのももちろん魅力だけど、歌い上げ過ぎるのは聴いてて疲れる。そういう疲れを感じない、むしろ癒しすら感じる魅力が含まれるなーって思いました。国生さゆり良い!
彼女、現在も芸能活動を続けていて、もう良い年齢なのであまり歌は歌ってませんが、3年ほど前にバレンタイン・キッスのリメイクをしているようなので、どう彼女が進化したかもちょっと気になってきました。
そういう成長を楽しむことが出来るのもアイドルの楽しみ方なのかもしれませんね。(真野ちゃんも新録音の「マノピアノ」があるので、今日聴きくらべ出来るし)